大学2年生の娘と高校2年生の息子がいます。
こちらは当ブログの最近の人気記事です。
この記事は夏休み辺りから少しづつ閲覧者が増え始め、「お子さんの修学旅行の準備に取り掛かっているのね」と微笑ましく思っていました。
ところが本日(11月11日)のお昼にツイッターを眺めていたところ、信じられない内容のツィートが流れて来ました。
息子の修学旅行途中で中止になって帰って来るみたい。
学校なのか教育委員会なのか酷い判断したな…— イケイケの配管屋 (@mR28ahFvPzfaCfg) November 10, 2022

修学旅行が途中で中止になるって、一体どこの県の話なの?
気になって検索したところ、愛知県の高校と分かり「県内の話だったの?」と驚きました。
同じ愛知県に住む息子は、先月修学旅行に行って来たばかりです。
どうかフェイクニュースでありますように…!と調べてみたところ、愛知県教育委員会に直接問い合わせた方がいて、中止になったのは事実だと言うことが分かりました。
問い合わせの内容によると、中止になった高校内で感染拡大している状態なので「修学旅行中止要請」が出たとのことでした。
※この内容はツイッターで読んだものなので真実かは分かりません。
「愛知県内全ての学校に修学旅行中止要請出ている訳ではない」と分かったのですが…
どんな理由があったにせよ、修学旅行が途中で中止となってしまった生徒さんたちの気持ち、そして送り出したのにすぐに帰って来たお子さんを迎える親の気持ちになると、辛くなりました。

修学旅行先で多数の感染者が出てしまったのかな…。
今回の中止のツイートには高校の先生方を非難する声がとても多かったのですが、それに対して疑問に感じています。
このブログには時事問題的な話は載せていないのですが、どうしても気になったので「高校2年生の息子がいる保護者」としての意見を書かせてもらいますね。
愛知県の修学旅行中止について思うこと
残念なことですが修学旅行が途中で中止になったことは事実です。
事前学習をしたり、部屋割りを決めたり、自由行動について班のみんなと話し合ったり…
高校生たちは修学旅行をとても楽しみにしていたんだろうな、と思うと一言では言い表せないやり切れない気持ちになります。
そして同じ学年の息子がいる私には「子どもたちに高校生活の楽しい思い出を作って欲しい」と修学旅行代を積み立てて来た保護者の気持ちも良く分かります。
修学旅行のお小遣いはどのくらい必要なのかな?
新しい服やスーツケースを買ってあげないと!

何か月も前から、旅行の準備に取り掛かっていたご家庭も多かったのではないでしょうか。
考えているだけで暗く悲しい気持ちになるのですが、私たちは当事者ではなく「ただ修学旅行中止の記事を読んだだけ」の第三者なのです。
旅行が中止になったと言う事実だけを見て、教育委員会や高校に問い合わせや苦情が多数入っていると聞きましたが、第三者が苦情を入れる前によく考えてもらいたいことがあります。

発熱者や体調不良者が多数出ていた場合、宿泊先も受け入れることはできないので、その時点で旅行の続行は不可能になるのです。
「修学旅行に行く前に気づかなかったのか?」とコメントしている方もいましたが…
息子が新型コロナウイルスに感染したときは、夕方まで元気に部活に参加して、深夜に「腹減った~!」とラーメンを食べていたのに、次の日の朝突然39度の熱を出していました。
当日の朝は熱もなく元気でも、夕方突然熱が上がるので気づかなくても仕方が無いことです。
新型コロナは発症前4日~発症後5日までに感染リスクがあると言われているので、修学旅行前に感染して、旅行中に突然症状が出てしまうことは普通に考えられることなのです。
実際、息子が新型コロナに感染した同日から1日のあいだに部員全員が感染して熱を出しました。
集団で行動しているときの感染力の強さは半端ないです。
修学旅行ならバスに乗っている全員が感染して同時に発熱してもおかしくはありません。
中止になった高校の先生方の気持ち
旅行会社に勤務している友達から以前聞いた話なのですが…
公立の小学校・中学校・高校の先生方の修学旅行は出張扱いとのことで、出張費でプラスになることは一切なく、現地で購入する私的なもの(お土産)などは自己負担とのことです。

修学旅行=出張扱いなので、別で特別手当てが付いているわけではありません。
修学旅行前から綿密な準備をして、生徒たちに説明して、現地視察に出かけ…
(しかも授業のない土日にです)
旅行中も通常より神経を使うし寝不足になるしで、24時間体制で修学旅行生を引率する先生方は本当に大変です。

生徒の見回りをする必要があるので、就学旅行中は「24時間数日間勤務」みたいな状態です。
先生方にとって寝る暇もないほど大変な修学旅行なのですが、どれだけ大変でも最後までトラブルなく終わることができれば「達成感」を感じることができると中学校の教員をやっている友達から聞きました。
なので今回のように修学旅行が途中で中止になったのは、先生方も子どもたち同様にとても残念に感じていることだと思います。
実際に修学旅行が中止になった生徒さんのツイートには「先生たちは何とか続行できるように掛け合ってくれたのだと想像しています」と書かれていました。
生徒さんは辛い中でも状況をとても冷静に判断し、そして理解していました。
この件に関して抗議すべきは高校ではありません。
では、教育委員会なら抗議していいのか?と考える方もいるかもしれませんが…
中止になった理由が「生徒のコロナ感染」だったとしたら、個人情報の保護のために中止になった理由や詳細を説明することは出来ません。
感染した生徒を「守る」ためにも、教育委員会側も第三者に必要以上の理由は話さないはずです。
息子の中学時代の修学旅行の話
これは息子が中学3年生の頃の話です。
2020年のコロナ渦が始まってから中学3年生になった息子は、5月に予定していた修学旅行がずっと延期になっていました。
息子は生徒数が多いマンモス中学校に通っていたので、「このまま中学の修学旅行は中止になるのかな?」と思っていたのですが、中学の先生方が夏休み中に色々な方面に連絡を取りまくって準備をしてくれたとのことで、10月に行けることになりました。

例年通りだと東京に行く予定でしたが、急きょ行き先を静岡の田舎に変えて修学旅行が決行されました。
当時、修学旅行を決行するかの決断は各中学校の校長先生に委ねられていました。
中学生のお子さんがいる校長先生は、修学旅行を決行するか最後まで迷ったそうです。
近隣には修学旅行を中止する中学もあったので、息子が修学旅行に行けたのは本当に有難いことでした。
行き先を変える選択
東京・大阪など都心の修学旅行は中止になる可能性が高いので、息子の中学時代の修学旅行のように、今後の修学旅行は最初から人の少ない「田舎」に行き先を変える選択も必要かもしれません。
東京でディズニーランドや浅草に行く予定が、静岡の田舎のペンションに泊りアスレチックをやることになったので不満が出るかな?と思ったのですが、息子も状況が分かっていたので「友達と修学旅行に行けることが嬉しい」と喜んでいました。
2020年の息子が参加した修学旅行は制約だらけでした。↓
- バスの休憩を通常の2~3倍は取る(車内の換気のため)
- 食事は店内ではなく基本外で、隣との間隔を空けて座って食べる
- ペンションでは極力自分の部屋から出てはいけない
- バスの中の飲食は禁止
- 食事のとき以外はマスク着用 等々…

手の消毒はしつこいほどさせられたそうです。
「宿泊したペンションでは食事とお風呂以外は自分の部屋から出てはいけない」と息子たちは先生から言われてましたが…
ペンションのオーナーが「他にお客さんはいないから」と言って泊っている中学生全員を談話室に呼んでくれて、みんなでトランプをして遊ぶことができたとのことで…
それがとても楽しかった!と息子は笑顔で教えてくれました。
制約だらけの修学旅行の中、楽しい思い出を作ってくれたペンションのオーナー、そして1から全てスケジュールを考えて、下見や様々な手配をしてくれた先生方に感謝しています。

ご飯も美味しかったし、またあのペンションに泊まりたいなぁ!
修学旅行の経験がない高校2年生
息子は運よく中学・高校と修学旅行に行くことができましたが、同じ県そして同じ市に住んでいても中学時代の修学旅行は中止になり、高校の修学旅行も中止になってしまった高校2年生もいます。

中学・高校と修学旅行の経験が1度もない高校生がいるのです。
全国旅行支援で高齢者ですら楽しんでいるのに?と中止の話だけを聞いたときは私も腹が立ちました。
今回中止になったのは仕方がないことですが…(もう終わってしまったことですから)
生徒たちには修学旅行の代替になるような「県外の遠足」など、計画してあげて欲しいです。
高校生自身が動くことも必要です
娘も2020年のコロナ渦に高校3年生になりました。
娘の通っていた高校では球技大会・春の遠足は中止となり、部活の最後の大会も中止。
秋の体育祭・文化祭はかなり縮小されて行われました。

高校3年生は毎年文化祭で劇をするんだけど、それも無くなったのが残念だったよ。

最後の文化祭、見に行きたかったなぁ。
高校の遠足の直談判に行った娘たち
春の遠足が中止となり、体育祭・文化祭も縮小して行われ、最後の大会も行われないまま部活を引退と、高校3年生になってから行事の楽しみが何もなく受験に突入した娘たちでしたが、
みんなで遠足の細かい計画を立てて校長先生ところに行き、「春に中止になった遠足に行きたいです!」と直談判したところOKが出たとのことで大喜びしていました。
行き先は県外で、バスを借り切っての移動でしたが、現地では友達と美味しいケーキを食べたり散策したりと1日だけ受験を忘れて楽しく過ごしていました。

思い出作りの為に高校生自身が動くことも大事だな、と娘たちを見ていて思いました!
最後に
愛知県以外の高校でも、修学旅行が中止になっているところはあるそうです。
修学旅行が中止になった高校生に対して「抗議するべきだ」とか「怒っていい」とか「署名活動をするべき」など書かれていましたが、高校生に何とかさせるのではなく、大人がなんとかするべきですね。

子どもたちが安心して修学旅行に行ける世の中を作るのは大人の役目ですから。
上にも書きましたが、遠足の計画など生徒たちで考えて先生にお願いすることは、思い出作りのために必要かもしれませんが…
高校2年生でこれから寒くなる季節に署名活動や抗議運動をすることは、自分の子だったらやらせません。
とは言え、今後も同じ状況に置かれてしまう高校もあるかもしれません。
怒りの感情だけで動いても何も変わらないので、子どもたちのためにどうするべきなのかな…と私もない頭をフル回転させて考えています。
実は今、大きな役員をやっている最中なので、お祭りやら行事で議員さんにお会いする機会があるので話をしてみようかなと考えたり…。
これからのことを考えて行きたいですね!
最後にもう一度繰り返しますが、修学旅行が中止になった生徒たちに「日帰り旅行」などの代替案を考えてあげて欲しいです。

バスツアーなら日帰りで京都・大阪にも行けるよね!

県内ならジブリパークに行くのもいいね!
「修学旅行に行けなかったことがトラウマになる!」と言っている方もいましたが…
娘と息子も最後の学年(中3・高3)であらゆる行事や部活の大きな大会などが中止となった世代ですが、当時は悔し涙する日もありましたが、今は思い返す暇もないほど忙しく楽しく過ごしています!
今回旅行が中止になった生徒さんたちの高校生活が、楽しい思い出で上書きされて行きますように。
私たち大人も協力して行きましょう。
コーヒーにはストレス緩和効果があるそうです!
娘が受験のときに毎朝1杯飲んでいたコーヒーのセットです。
忙しい毎日ですがホッと一息つく時間を意識して作りたいですね。