大学3年生の娘と高校3年生の息子がいます。
娘は愛知県立高校の出身で、息子は名古屋市立高校に通っています。
息子は2021年のコロナ渦に高校に入学したのですが、私服登校や分散登校の取り入れやオンライン授業などの取り組みが早かったのは「名古屋市立高校」の方でした。
名古屋市立高校の方が全体で14校と数が少ないから、早く対応できたのかもしれないね。
このように、新しいことに柔軟に取り組んでくれる「名古屋市立高校」なのですが、他にも愛知県立高校と違う点はあるのかな?と息子と話していたところ、部活の顧問の決め方が大きく違っていることが分かりました。
今回は名古屋市立高校では、どのようにして部活の顧問を決めているのか?についてまとめます。
※この記事では、愛知県立高校⇒県立高校、名古屋市立高校⇒市立高校と書かせてもらいますね。
県立高校の部活の顧問の決め方は?
娘は県立高校出身ですが、所属していた部活の顧問の先生は「校長先生から頼まれてバレー部の顧問を引き受けた」と言っていたそうです。
本当はサッカー部の顧問をやりたかったけど、そっちはすでに決まっていたから「バレー部の顧問をやって欲しい」と校長先生から頼まれたんだって!
バレー初心者な先生でしたが、ルールブックを常に持ち歩き、練習試合を組んだり、合宿に連れて行ってくれたりと本当にお世話になりました。
娘の通っていた県立高校では、部活の顧問はこのような特徴がありました。
- 第1顧問から第4顧問までいる
- 30代くらいまでの若い先生はどこかしらの部活の顧問をやっている
- 野球部・サッカー部は経験者の先生が優先に顧問になっている
バレー部は第1顧問の先生が出張など用事でいない日は、代わりに第2顧問の先生が部活に来て指導してくれました。
第3、第4顧問の先生は一度も部活に来たことがなかったよ!
第4顧問まであると、どの先生も1~2個顧問を引き受けている状態になるよね…。
市立高校の部活の顧問の決め方は?
市立高校に通っている息子から教えてもらった「部活の顧問の決め方」です。
- 新キャプテンに変わったタイミングで「キャプテン・副キャプテン・部活の顧問の名前を記入する用紙」がキャプテンに渡される
- 今の部活の顧問に継続してお願いするかどうかを部員同士の話し合いで決める
- 継続してお願いすることが決まったら、キャプテンから先生に「顧問の継続のお願い」に行き用紙に名前を記入してもらう
どの部活もほぼ100%去年と同じ先生に顧問をお願いしているよ。
顧問の先生が別の高校に行くことが決まると、副顧問が顧問になることが多いそうです!
息子の話では、市立高校ではどの部活も顧問・副顧問しかいないとのことです。
第3、第4顧問は必要ないでしょ!
部活ごとに引退の時期は異なるので、新しいキャプテンに変わったタイミングで用紙が渡される決まりになっているとのことです。
ミスマッチが少ないのはどちらか?
県立高校では校長の権限が強く、一度部活の顧問をやることが決まると、次の赴任先が決まるまでは継続して顧問をやり続けている先生が多くいました。
(娘の部活の先生も、初心者で顧問を引き受けてからすでに6年やり続けています)
市立高校の場合、形式上は「部員同士の話し合いで顧問の先生を決めることができる」ので、経験者の先生が顧問についていることが多いな、と感じます。
家庭科の先生⇒家庭科部の顧問
バスケ経験者の先生⇒バスケ部の顧問
このように、しっかり指導できる先生が生徒から頼まれて顧問の先生をやっています。
息子の部活では、顧問の先生が「そろそろ別の高校に赴任することになりそうだから」と部員たちに話して、顧問と副顧問が交代したこともありました。
このような変更も柔軟に行われています。
もちろん全ての部活に経験者の先生が来てくれるわけではありませんけどね!
先生も顧問を断る権利はあるからね。
このような決め方の違いから、部活と顧問のミスマッチは、断然「市立高校」の方が少なく感じています。
顧問の継続を断った事例はあるのか?
部員側から顧問の継続をお願いしなかった例はあるの?
うちの高校では聞いたことがないけど、他の市立高校ではあったよ!
かなりワンマンな顧問の先生で部員たちに嫌われていたことで継続を断わったそうです。
※他校の話なので詳しい事情は分かりませんが、顧問の継続を断った後はしばらく顧問不在で部活を続け、その後は部員と顧問が和解したと聞きました。
最後に
息子が高校2年生のとき、「今年も○○先生に顧問をお願いすることに決まったよ」と言っていて、ベテランの先生だったので「そりゃそうでしょ」なんて返事をしていました。
当時はこのような決め方だったとは全く知りませんでした…。
話を聞くだけだと少し怖くも感じる「市立高校の部活の顧問の決め方」ですが、部員側からお願いして顧問を引き受けてもらっている自覚はあるのか?息子はよく顧問の先生に対して感謝の気持ちを口にしていました。
練習は厳しかったけど、先生のお陰で楽しかったよ!
ところでこの記事は、受験生だけでなく愛知県内の高校の教職を目指している学生さんにも届くといいな!と思いながら書いています。
近年教職離れが深刻な問題となっておりますが、「部活の指導の大変さ」も理由のひとつにあげられています。
「部活の指導をしなくない」そんな先生がいる一方で、先生になったら部活の指導をしてみたいと考えている学生が多くいることを、大学生で教職を取っている娘から聞いています。
学生の理想と教師の現実が違うことは分かっておりますが、自分の希望する部活を教えることができるなら、それに越したことはありませんよね。
県立高校と市立高校で迷うのなら、市立高校を目指してみるのもありなのでは?と今回息子の部活の話を聞いていて思いました。