大学3年生の娘と高校3年生の息子がいます。
令和5年度公立高校入試の二次募集の人数は2320人、志願者数は75人でした。
募集人数に対して志願者数がとても少ないです。
ところで私はずっと「定員割れするほど人気のない高校なら、試験さえ受ければ全員合格できる」と思っていました。
ところがそれは大間違いで…毎年定員割れするほど志願者数が少ない高校でも不合格者は出ていることが分かりました。
二次募集することが決まっているくらい志願者が少ない高校でも不合格者は出ているってことだね。
なぜ不合格者数が出ていると分かったのか、「実際の不合格者数」と合わせてまとめます。
公立高校の合格発表を見ていて気づいたこと
今年(2023年)の3月、高校から帰宅した息子が「今年はパスワード無しで高校入試の結果が見れるんだって!」と教えてくれました。
※息子が受験した2021年は合格発表を見るためにパスワードの入力が必要でした。
どれどれ…と愛知県教育委員会の公式サイトを開いてみたところ、息子の言う通り県内全ての高校の合否をパスワード無しで見ることができました。
掲示板形式で合格者の受験番号がズラッと並んでいました。
受験番号が並んでいるだけで個人名は書かれていなかったよ!
「同じ中学から受験した場合、連番になっているから、番号だけでも不合格になった人が誰なのかすぐにバレちゃうね」と息子から言われて、ふとあることに気づきました。
それは、番号が空欄になっている人は「公立高校に合格なし」になっているという事実です。
愛知県公立高校の合格発表の確認方法
合格発表掲示板には以下のように受験番号が書かれています。
0001 本校に合格
0002 (相手校に合格)
0004 本校に合格
第一志望校の掲示板を見て「本校に合格」と書いてあれば第一志望校に合格しているってことだよ。
「0001」の受験生は確認した掲示板の高校に合格しています。
「0002」の受験生は確認している掲示板ではない方の高校に合格しています。
そして「0003」のように受験番号が抜けている受験生は「公立高校に合格なし」となります。
抜けている受験番号の人数を確認することで分かること
「0003」のように完全に抜けている番号を数えれば、公立高校に合格なしの受験生の人数が分かります。
志願者数が少なくて定員割れした高校で不合格者が出ないのなら、「0003」のように抜けている番号はひとつもないはずです!
かなりアナログな方法ですが、昨年大きく定員割れしていた高校を中心に「完全に抜けている受験番号」を数えてみることにしました。
2023年度、高校別の完全に抜けている受験番号の数
「よし!抜けている受験番号を1校ずつ数えるぞ!」とアナログ方式の集計を決めたのが合格発表の日の夜7時でした。
「いつまで掲示板が見れるか分からないし、とりあえず昨年二次募集のあった普通科の高校から数えてみるか」と集計を始めたのですが、夜8時半頃にウェブ掲示板が見れなくなり…
全部で19校しか調べることができませんでした。
昨年定員割れしていた高校を全て調べたかったので残念でした。
なので集計できた19校だけ載せておきますね。
※2023年度春の一般選抜の募集人員、公立高校に合格なしの人数、2023年度春の二次募集の人員となっております。
※第一志望の不合格者数は調べていません。
公立高校に合格なしの人数(=最低不合格者数)となります。
学校名 | 学科名 | 一般選抜の 募集人員 | 公立高校に 合格なしの人数 | 二次募集の人員 |
守山 | 普通科 | 137(人) | 4(人) | 20(人) |
瀬戸 | 普通科 | 182 | 2 | 20 |
瀬戸西 | 普通科 | 278 | 0 | 14 |
春日井東 | 普通科 | 152 | 0 | 32 |
日進 | 普通科 | 118 | 1 | 48 |
犬山 | 普通科 | 209 | 2 | 69 |
小牧南 | 普通科 | 251 | 0 | 46 |
丹羽 | 普通科 | 238 | 0 | 12 |
一宮北 | 普通科 | 227 | 0 | 82 |
津島北 | 普通科 | 74 | 0 | 48 |
津島東 | 普通科 | 193 | 1 | 11 |
稲沢緑風館 | 普通科 | 111 | 0 | 34 |
五条 | 普通科 | 267 | 3 | 6 |
半田東 | 普通科 | 204 | 1 | 16 |
常滑 | 普通科 | 215 | 0 | 80 |
阿久比 | 普通科 | 237 | 3 | 24 |
東浦 | 普通科 | 162 | 1 | 39 |
成章 | 普通科 | 132 | 3 | 26 |
福江 | 普通科 | 44 | 0 | 25 |
田口 | 普通科 | 27 | 0 | 25 |
上の表を見て分かること
守山高校の受験者で、第一志望・第二志望合わせて一般選抜で「公立高校に合格なし」の人数は4人でしたが、二次募集した人数は20人でした。
二次募集がかかるほど応募者数が少ない高校では、合格基準点がかなり下がるはずですが、それでも守山高校では最低でも4人の受験生が一般選抜で不合格となり、二次募集されたということになります。
ここ数年かなりの人数の定員割れを起こしている犬山高校でも、一般選抜で2人の不合格者が出ています。
どんなに応募者数が少ない高校でも合格基準点より下回れば不合格になるということが分かりました。
人気がない高校を受けるときに注意すること
上の表の中で一番偏差値が高い高校は「五条高校」です。
別名「尾張の監獄」と呼ばれていますが、勉強に対して手厚く面倒を見てくれる高校です。
毎年、国公立大学合格者数が200人近くいる進学校なのですが、「倍率が低いから合格基準点も下がっているだろうし今なら入りやすいかな?」と安易に考えて受験することはおすすめしません。
入学してすぐに授業について行けなくなるよ。
学年最下位になっても大丈夫!!「高校1年生初めての定期テスト」
娘は入学して1週間で授業について行けなくなり、日々の授業に追いつくまでに4か月かかりました。
追いつくことができずに高校をやめてしまう生徒も毎年いました。
「人気のない今がチャンス!」と少しでも上のレベルの高校に挑戦したくなる気持ちはよく分かるのですが、入学した後の娘の苦労を見て来た親の意見として、身の丈に合った志望校選びをすることをおすすめします。
※うちの娘は五条高校出身ではありません。
最後に
今回調べてみて、定員割れした19校中10校で公立高校に合格なしの受験生がいることを確認できました。
うちの娘と息子は一般選抜を受けて高校に進学しているので、公立高校の受験生の親の気持ちはよく分かります。
抜けている番号を数えるのはなかなか落ち込む作業でした…。
「落ち込むくらいなら数えなきゃいいのに」と言われそうですが、
過去の私のように「定員割れするほど人気のない高校なら、試験さえ受ければ全員合格できる」と勘違いしている受験生に「人気のない高校でも落ちることはあるんだよ」と伝えたかったのでまとめることにしました。
最後まで気を緩めることなく、受験勉強を頑張ってくださいね。
結局残っていくのは「本物」だけです
「受験」という厳しい世界で頑張っている子どもたちのために、自宅にも勉強環境を整えてあげたくてスタディサプリを始めました。
娘と息子は中学1年生から高校3年生までの6年間お世話になりました。
スタディサプリは14日間の無料体験があるので、とりあえず試してみる価値はあります!