大学2年生の娘と高校2年生の息子がいます。
娘は中学3年生の夏休み明けに、県内のとある私立高校からスポーツ推薦の話をいただいたことがあります。
県大会の出場経験もないような、ごく普通のレベルだった部活に所属していた娘になぜそのような話が来たのか不思議だったので私立高校の先生に質問したところ、
「最後の公式戦で活躍している姿を見て、ぜひわが校に来て欲しいと思いました」と言われました。
公式戦だと、どこでスカウトの人に見られているか分からないね。
私と娘がこの推薦の話を断ることに決めたのは、スカウトに来た高校バレー部の顧問の先生がこう話していたからです。
「今の高校1年生の代は不作なので何も期待していません。娘さんの代に期待しています」
「娘さんはしっかり基礎が出来ていてとても上手なので朝練に出る必要はありません」
朝練の話が出た時、娘は大きく首を傾げていました。
娘は元々行きたい公立高校があったので「推薦はもらわないよ」と帰り道に言い、次の日に自分で中学の教頭先生と担任の先生に推薦の断りの話をしに行きました。
私からは先生方に何も話すことなく、この話はあっさりと終わりました。
(娘は大勢スカウトしている生徒の中の1人だったんだと思います)
娘の学年にはスポーツ推薦をもらって進学する同級生が多くいました。
バレーボール、野球、サッカー、テニス、水泳と競技は様々でしたが、スポーツ推薦で入学後すぐにやめてしまった友達が3人いました。
今回はスポーツ推薦で入学したのに、すぐにやめてしまった友達とその理由についてまとめます。
スポーツ推薦で進学を考えている学生さんの参考になれば幸いです。
スポーツ推薦で入学後、すぐにやめてしまった友達の話
サッカーの強豪校(私立高校)にスポーツ推薦で入学した友達
サッカーの強豪校に推薦で入れたと喜んで入学前から部活に通っていた友達でしたが、部員数が多かったこともあり1年生の後半になっても一度も練習試合に出られないままでした。
友達は2年生の夏になってレギュラーになれないと分かると親や先生の制止を聞かず部活をやめてしまいました。
サッカー部の人数がとても多くて、友達が部活の子ばかりだったからやめた後に新しい友達作りが大変だったって!
テニス部の推薦で私立高校に入学した友達
テニス部のスポーツ推薦で入学した友達ですが、部内の人間関係(上下関係やいじめ)が酷かったので、入部してすぐにやめてしまいました。
親に相談したらすぐにやめていい!と言われてホッとしたそうです。
やめた後すぐに陸上部にスカウトされて入部して、走り高跳びで県大会に出ていたんだよ!
大学では再びテニス部に入ったとのことで、人間関係にも恵まれ楽しく活動しているとのことです!
野球のスポーツ推薦で私立高校に入学した友達
ケガで部活を続けられなくなり、1年生の途中でやむなく野球部を退部した友達がいました。
スポーツクラスから一般クラスに移ったあとは、学力が追いついていなかったため、授業について行くための塾に通って勉強面でとても大変な思いをしたとのことです。
マネージャーとして部に残る選択肢もあったそうですが、どちらにしても一般クラスに移動になるため、親と相談して部活をやめたと言っていました。
入学後のリスク
上記の3人に共通していることは、スポーツ推薦で入学したけど特待生ではなかったと言う点です。
入学金や授業料は普通に払っていたので、部活をやめることについて学校側から意見されることは一切ありませんでした。
入学後のリスクを考えて「特待生」の話を最初から断った保護者の方もいて、子どもの精神的負担を考えると正しい選択だな、と思いました。
部活も強豪になればなるほど、部員数が多く学校生活では仲間内で行動することが多くなります。
部活をやめた後、クラスで新しい友達関係を築くのに一番苦労したと全員が言っていました。
テニス部の友達は部活の元先輩に廊下で会って挨拶したけど無視されたって…。
部活のマネージャーになった友達
娘と一緒に推薦の話をもらい、そこの私立高校に入学した友達がいたのですが、1年生の後半に「ジャンパー膝」が悪化したことで選手を続けられなくなりました。
部活が大好きでどうしてもやめたくなかった友達は、マネージャーとして部に残りました。
すごく運動神経の良い友達だったから、選手を続けられなくなったのは残念だったよ。
その友達はリハビリテーション科のある大学を選び進学しました。
自身の経験から、怪我に悩む学生を助ける仕事に就きたいと言って勉強を頑張っています!
公立高校のスポーツ推薦について
公立の場合、一般的な推薦は基本的に以下の3つです。
ア推薦(人物推薦)
その高校が定めた基準を満たす生徒の推薦。部活動での大会での入賞、とか、コンクールで県以上のもので入賞、とか生徒会で顕著な実績、とかいった内容になります。
内申はその高校の一般入試合格者の平均レベルは必要です。
イ推薦(環境推薦)
生活保護、非課税世帯、児童扶養手当などを受け取っているような、経済的に困窮している世帯の子供が受ける推薦です。内申は一般入試合格者平均レベルよりやや低くても推薦はもらえますし、募集定員の5%の枠が確保されています。
娘の通う中学では、人気のある高校の環境推薦だと合格者の平均レベルの内申が必要とされました。
ウ推薦(学力推薦)
その高校の一般入試合格者の平均内申よりずっと高い、とか英検◯級、漢検◯級を持っている、などでの推薦です。
難関高校は受験者のレベルが元々高いので、ウ推薦(学力推薦)そのものが無いそうです!
※推薦基準については各高校のホームページに記載されています。
明和高校(普通科)の令和4年度愛知県立明和高等学校推薦選抜実施要項はコチラです。
公立高校でスポーツ推薦と言えば、ア推薦(人物推薦)となりますが、合格がほぼ確約している私立高校の推薦とは異なり、公立高校の推薦の合格率は50%と言われました。
公立高校のア推薦(スポーツ推薦)をもらったけど不合格になっていた友達は何人もいたよ!
スポーツ推薦で部活をやめたら退学になるのか
私立高校の場合
学校によって対応は様々です。
娘の友達には、スポーツ推薦で入った部活をやめて退学になった子はひとりもいませんでした。
(スポーツ推薦で入学するにあたり、部活動を辞めた場合の処遇について最初に話に上がります。)
娘の友達は、上にも書いた通りスポーツ推薦で入学しても「特待生」ではなかった為、学費は一般の生徒・学生同様の扱いの子ばかりだったので、全員部活をやめたあとも普通に高校に通って卒業していました。
高校のスポーツ推薦で入学する生徒のための「スポーツクラス」に在籍していた友達がいましたが、続けられない理由が足のケガだったので、マネージャー業務をやると言う条件でスポーツクラスに在籍させてもらえたそうです。
部活の顧問の先生の温情措置があったんだって!
もうひとりのスポーツクラスに在籍してた友達は、同じように怪我で部活をやめた後、一般クラスに移ったとのことなので、この辺りの処遇も高校によって違いがあることが分かりました。
公立高校の場合
公立高校でしたら、部活動をやめたからと言って学校を退学する必要はありません。
スポーツ推薦で入ったけど全然違う部活に入る子も多くいます!
顧問の先生によってはやめ辛い部活もあるけど、それはスポーツ推薦で入学した子に限らないよね。
公立高校のスポーツ推薦は、県大会出場レベルの成績が最低限必要で、なおかつその高校に似合った学力も要求されます。
公立高校の場合、スポーツだけで入学できる訳ではなく、成績にプラスして部活の実績で評価されることで推薦入試を受けられる資格なので、学力もそれなりにある子ばかりです。
高校側の本音としては、スポーツ推薦で入った子はその部活に入って欲しいそうですが、あくまでも推薦基準の一つとして部活の成績があるだけなので、強制的に部活に入れられることはまずありません。
ただ娘の通っていた高校では、スポーツ推薦の子は入学後すぐに先輩方から部活の勧誘を受けて入部している子が多くいました。
大学でも同じ部活を続けている子の割合
スポーツ推薦で高校に入学した友達で、大学でもずっと同じスポーツを続けている子は娘の友達はひとりだけでした。
全然違うスポーツを始めた子や、部活そのものに入らない子も多いよ!
大学で「部活」に入る子の割合は全体の10%だから「サークル」に入って楽しく活動している子がたくさんいるんだろうね!
娘も小学校から高校まで続けたバレー部には大学では入らず、初めて挑戦する運動部に入りました。
娘は「大学では部活に入ると交友関係が広がって楽しい」と言ってます。
最後に
スポーツ推薦をもらう前に是非確認してもらいたいことがあります。
- 部活ではどのような練習をしているのか?
- 部活を続けられなくなったらどのような処遇になるのか?
コロナで一般観戦が難しいかもしれませんが、できたら親子で公式戦を見に行って戦っている姿とチームの様子を直接見て確かめて欲しいです。
娘はスカウトに来た高校の試合を公式戦で見て「冷たい雰囲気のチームだね」と言っていました。
試合を見ることでチーム全体の雰囲気がよく分かります。
推薦で入学したあとに「こんなはずじゃなかった」とならないように、部活の雰囲気はしっかり確認しておいてね!
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3種類のスポーツ遺伝子を検査することで、筋肉タイプ(速筋派か遅筋派)、血管収縮能、エネルギー産生力について知ることができます。
息子は中学の部活ですっかり自信をなくしたことで、高校に入ってからバレー部に入るか迷っていました。そんなとき「エクササイズ遺伝子検査キット」を見つけて検査してみました。
結果は両筋バランス型で球技に向いているとのことでした。
バレーボールに向いていると分かってホッとしたよ!
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スポーツしている方にとても人気のある検査キットです。