大学3年生の娘と高校3年生の息子がいます。
大学で教職課程を取るとかなり時間割が忙しくなるという記事をこちらに書きました。
娘の通っている大学では、教育学部以外の他学部の学生は、一年目でGPAの基準や教職実力テストをクリアしないと、二年目から教職課程を続けることはできません。

教職実力テストは2025年に廃止されるかもって先生が言ってたけどね。
そんな理由から、二年生に上がると一年生の頃に希望していた人の約半数が教職課程をやめます。
履修をやめた学生の中には、成績さえ問題なければ「本当は教職課程を続けたかった人」が多いのでは?と思っていたのですが、娘の話を聞いて、「自分の意志でやめた人がほとんど」であることが分かりました。
今回は、一体どのような理由で教職課程をやめたのか?詳しくまとめます。

大学に入ったら教職課程を追加で履修しようか迷っている方の参考になれば幸いです。
大学の教職課程を途中でやめた本当の理由
大学の教職実力テストや成績が理由で教職課程をやめた学生が多いのかな、と思っていましたが、実際は別の理由でやめていました。
一番多かったやめた理由
一番多かったのは、教職課程のために時間割が縛られるのが辛い、という理由でした。

確かに教職課程を取ると忙しいよ。
娘の通う大学の卒業には124単位以上の単位が必要です。
そして教員免許の取得には、免許用の単位が67単位以上必要となります。
「卒業するための単位」と「免許用の単位」が被っている物が30単位以上あるので、四年間で教員免許を取るために残りの30単位ほど余分に取る必要があるのですが…
実際のところ、四年生で教育実習に行くと大学の授業に出られなくなるため、3年間で卒業単位と教職の単位を取り終えなければなりません。
そのため、教職課程を履修していない友達と比べると、三年生までに取らなければらない授業数が多くなり、忙しくなります。

本気で教職を目指す人は、公務員試験の勉強もするので本当に忙しいです。
同じ学部で教職を取っていない友達が週4で空きコマだらけの時間割なのに、自分は週5で5限まで授業が入っている日がありバイトする時間もなかなか取れない…
そんな生活が嫌になり、自由な時間が欲しくて教職課程をやめてしまう学生は多いそうです。
その他のやめた理由
娘の周りの友達が教職課程をやめた理由です。
- 子どもに関わる仕事はしたいけど、教員という立場でなくてもいいと思ったから
- 人前で話すことが苦手だから
- 部活やバイトがしたいから
- やる気がないのに教育実習に行くのは係りの先生に申し訳ないから
1.子どもに関わる仕事はしたいけど、教員という立場でなくてもいいと思ったから
教員以外でも子どもと関わる仕事はできるので、やめる理由として何の問題もありません。

塾講師や予備校の講師になる上でも教員免許は必要ないしね。
2.人前で話すことが苦手で苦痛だから
大学の教職課程で模擬授業を行うのですが、人前で話すのが苦手で上手く話すことができず、それを理由にやめてしまった友達がいました。

話せるようになるためにひたすら練習する子もいたけど、すぐに諦める子もいたよ。
3.部活やバイトがしたいから
結論から先に書きますと、娘は教職課程を取りながら部活もバイトもできています。
一年生の後期は1週間で20コマ授業が入っていましたが、5限目が終わった夕方6時から9時まで部活、そして土日にバイトをしています。
4.やる気がないのに教育実習に行くのは係りに先生に申し訳ない
教職課程は迷ったら履修してみることをおすすめしていますが、遅くとも教育実習の申し込みをする前までに続けるかどうかの判断をした方がいいです。

一年生はほとんど座学だから迷っていても大丈夫だけどね。
教師にならないなら教職課程を履修しない方がいい?

教員免許はずっと10年に一度の更新が必要でした。
ところが2022年7月1日から、教員免許更新制が廃止されました。
更に文部科学省が2025年から最短2年で教員免許が取得できるよう方針を固めています。
教員不足の深刻化が社会的な問題とされていて、不足している原因についての問題点も明らかにされつつあり、教員を少しでも増やそうとする試みも始まっています。
現時点では教員の仕事はブラックと言われていますが、近い将来大きく改善される日が来るかもしれません。
「教師になるか決めていないから」という理由で教職課程の履修を迷っているなら、将来の職種の選択肢を広げるつもりで履修しておいても良いのでは、と思います。

今は教師になるつもりはないけど、10年後に非常勤で働いてみたくなるかもしれないからね。
最後に
大学の教職課程を途中でやめた本当の理由は、興味のない勉強で時間割を縛られたくないからだと言うことが分かりました。
この記事を書くに当たって、娘の友達から話を聞いたり、履修を途中でやめた人の意見を調べてみたのですが、教師の仕事に対する不満も多くありました。

労働時間が長い、部活や行事で休日出勤になるなど…
ところで娘の周りで頑張って教職課程を続けている学生は、両親や兄弟が教員の人が何人かいます。

教員の大変さは家族から聞かされているけど、それでも迷うことなく教職の勉強をがんばっているよ。
娘も模擬授業やグループワークが多くて楽しいと言っていますし、他学部の友達がたくさんできたのも嬉しいと言っています。
教職課程をやめた側の意見を聞くと、どうしても教員のマイナス面の話が多くなるのですが…
娘たち教職課程を続けている側の意見を聞いてみたところ、教育に関する勉強なので、将来子育てにも役に立つと言っています。
片方の意見だけでなく、両方の意見をしっかり調べてから教職課程を続けるのか・やめるのか、決めてみてくださいね。