子どもがゲームをやり過ぎて心配している保護者の方はたくさんいると思います。
うちの息子も中学の頃からゲームに依存気味で、中学3年生の受験生になっても辞められず…
高校生になってからも学校(部活)から帰宅してご飯を食べるとすぐにゲームに向かう毎日でした。

今思えば「ゲーム中毒」一歩手前だったのかもしれません…
この記事では、うちの息子がゲームをやり続けたことで夏休み明けのテストで悲惨な点数を取ったこと、そしてゲームを辞めることになったきっかけについてまとめます。
現在大学生の息子の体験談が「子どもがゲームをやり過ぎている」と悩んでいる保護者の方の参考になれば幸いです。
ゲームをやり過ぎて赤点だらけになった息子
息子は中学3年生の秋から受験が終わる3月までは一時的にゲームから離れていましたが、合格発表が終わったその日から再びゲームにのめり込み…春休み中は、ほとんどゲームに時間を費やしました。
高校に入学してからも毎日ゲームをやり続ける毎日で…
高校1年生の三学期にはクラス40人中38位と悲惨な成績を取りました。

英語の点数だけは学年一桁順位を取れていたから最下位にはならなかったんだよ。
幸い運動部に入っていて毎日朝練があったので、昼夜逆転したり運動不足になることはありませんでしたが、部活の無い平日や休日は少しの時間も惜しんでゲームをしていました。
平日は夜7時頃部活から帰って来て、ご飯・お風呂等をササッと済ませたらすぐにゲームを始め、休日は部活がなければ朝早起きをしてゲームをしている状態でした。
高校2年生の夏休み中もその調子で過ごしていたので、夏休み明けの実力テストでは古典、数Ⅱ、数B、物理の4教科赤点を取りました。

担任の先生、学年主任の先生からきつく注意を受けて、その時だけは落ち込んで反省していましたが、数日経つとまたゲームをしていました。
ゲーム時間を減らさせることはできるのか?
息子が高校に入ってから何度も話し合い、赤点を取ったことを機に時間を決めてメリハリをつけてゲームをするように家庭内のルールを決めました。
- 学校の課題はその日のうちに終わらせる
- 決められた時間は机に向かう
- 部活(朝練・休日の練習試合等)はサボらずに行く
- 夜12時までには布団に入る
- 水筒や弁当箱を洗ったり生活のルールは守る
ただ、頭の中は「ゲームをすること」でいっぱいだったので、弁当箱は適当に洗い、課題は走り書きで適当にやり、机に向かっていても心ここにあらずでボーッとしていることが多々ありました。
ゲーム時間を減らすことはできましたが、成績は全く伸びませんでした。

どれだけ叱っても本人のやる気がなければ仕方ありませんでした。
息子がゲームを辞めることになったきっかけ
進学校で予習も復習もせず、最低限の課題を出すだけの生活を続けた結果、高校2年生になってから英語以外の成績は最下位に近い成績を取りました。

高校2年生の夏休み明けのテストで赤点を4つ取ったことでいよいよ進級が危うくなりました。
正直、この頃は息子の大学進学は完全に諦めていて、部活をやっていて体力だけはあったので消防士や警察官の試験を受けて高卒で働いたら?と提案していました。
進学校なので就職のあっ旋はしてもらえなかったので、高卒公務員について真剣に調べていました。
先輩からのアドバイス
(大袈裟な表現ではなく)奇跡的に高校3年生に進級できることになりホッとしていた春休み、息子は突然ゲームを辞めました。
- 将来何の職業に就きたいのか?
- その職業に就くためにはどの大学に行くべきなのか?
- その大学に入るためにどのくらいの学力が必要か?
大学進学のため関東で一人暮らしを始めた部活の先輩に会いに行き、これらのアドバイスをもらったことで、就きたい職業が決まり、そのために行くべき大学も決まりました。
かなり難易度が高い資格が必要な職業だったので、赤点だらけの息子には無理でしょ!と思ったのですが、本人がやる気を出して勉強を始めていたので見守ることにしました。
大学進学への道
高校3年生になる直前の春休みにゲームを辞め、ようやく勉強を始めた息子でしたが、
結論から書きますと、第一志望の大学は息子の成績では「高望み」過ぎて現役で合格することはできませんでした。
成績照会したところ数点足りず不合格だったのですが、合格最低点からマイナス一点のあいだに100人近くの受験生がいることが分かっていたので何も言いませんでした。

高校3年生になるまでまともに勉強していなかったので当たり前の結果として受け止めていました。
県内の私立大学に合格していましたが、親の反対を押し切って浪人することに決め、一年間の浪人生活を経て、第一志望にしていた関東の大学に合格し進学しました。
高校時代が嘘のように、大学に入ってからも資格取得のための勉強をがんばっています。
驚いているのは、高校3年生になる直前の春休みから一浪して大学に進学した約1年半、一度もゲームをしていないことです。
(パソコン画面とキーボードに薄っすら埃がたまっている状態です)
息子曰く「全くゲームがしたいと思わない、高校時代でやり尽くしたんじゃないかな」とのことです。

高校生のうちにゲームをやり尽くしておいて良かったと今は思うよ。
子供が勉強しない理由は100%親にある?
あるドキュメンタリー番組で予備校講師の方が「子供が勉強しない理由は100%親にある」と言い切っていました。
息子だけ育てていたら、この言葉を額面通りに受け取り「息子が勉強をしないのは私の育て方が悪かったからだ」と落ち込んでいたと思いますが、
我が家には学生時代からずっと勤勉な娘がいます。
娘はゲームに全く興味がありません。
予備校講師の方は「親が3歳〜5歳の間にどういうコミュニケーションをとったかが決定的な差を生む」と言っていましたが、だとしたらなぜ姉弟でこんなに差が生まれたの?と疑問です。
ゲームをするかしないか、勉強をするかしないかは、個人の性格や能力や価値観などが関係しているなぁ…、と対照的な性格の子どもたちを育てていて思います。

自分の育て方が悪かったから勉強しないんだ、と落ち込まないでくださいね。
最後に
ゲームをやり続けたことで赤点を取り、勉強が追いつかず浪人した息子でしたが、高校2年生の夏休み前までに「就きたい職業」に気づいていたら現役で大学に進学できたのかもしれません。
「高校生のうちにゲームをやり尽くしておいて良かった」なんて息子は言っていますが、それを美談にさせるつもりはありません。
そもそも思いっきりゲームをやらせたところで、やり尽くすタイミングがいつになるかは分からりませんから…。
息子にゲームを辞めさせようと、叱ったり宥めたり諭したり…あらゆる手を使いましたが、息子の性格上ギリギリまで追い詰められないと辞めることはできませんでした。
たった今ゲームに夢中になっている高校生がいたら、夏休み中に憧れの大学のオープンキャンパスに出かけてみてはどうでしょうか。
いくつかの大学を周れば、学生の顔つきや雰囲気の違いが分かります。
長い夏休み、やりたいこと、就きたい職業、行きたい大学、何かひとつ見つかるといいですね。

うちの息子を反面教師にしてがんばって欲しいです。