愛知県の公立高校は県外に住んでいる中学生が受験することはできません。
なぜなら「保護者の転勤・転居等により、高校入学までに保護者とともに愛知県内に転居する予定の方」に限られているからです。
詳細はこちらに書かれています ⇒ 愛知県教育委員会 「県外から公立高校の出願は」

私学なら他県をまたぐ越境通学することは可能ですよ。
公立高校は個人県民税等で運営費用が賄われているので、県外から受験できないのは当たり前だよね、と思っていたのですが、調べてみたところ沢山の「県外受験」することができる公立高校があることが分かりました。
この記事では全国募集している公立高校について詳しくまとめます。
全国募集している公立高校
全国募集している公立高校は、こちらのサイトに載っています。
⇒ 地域みらい留学
地域みらい留学のサイトには、全国募集を実施していない都道府県は、以下の12都道府県と書かれています。↓
栃木県、埼玉県、千葉県、千葉県、東京都、山梨県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、香川県、福岡県
ただ、この記事を書くに当たって詳しく調べてみたところ、栃木県、山梨県、香川県は2024年現在、全国募集している公立高校があることが分かりました。

2024年からは埼玉県、千葉県、千葉県、東京都、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、福岡県の9都道府県以外で全国募集しているよ。

全国募集を実施している高校は年々増えておりますので、都道府県の教育委員会のサイトで最新情報をチェックしてみてくださいね!
代表的な県外留学先
愛媛県(愛顔留学)
中国・四国地方の中で一番、全国募集している公立高校が多くあるのは愛媛県になります。
えひめの愛顔留学のガイドブックはこちらです。
愛媛県の長浜高校は唯一の”水族館部”のある公立高校です。
愛媛県立長浜高校のホームページはこちらです。
香川県(せとうち留学)
「せとうち留学」は、全国から香川県内の公立高校と県立中学に通う生徒を募集する制度です。
今年で始まって4年目になりますが、留学生は年々増えています。
詳細は香川県教育委員会のサイトに載っています。
⇒こちらです。
島根県(離島留学)
離島留学とは、自然に恵まれた環境の中で”特色あるコース”で学習に取り組み、充実した高校生活を送ってもらうことを目的としています。
高校生の離島留学制度リーフレットは長崎県庁のホームページに載っています。
⇒こちらです。
和歌山県(宇宙探究コース)
“宇宙を学べる高校”がキャッチフレーズの和歌山県立串本古座高校では、宇宙ビジネスに関する知識を専門家から学べます。
和歌山県立串本古座高校のホームページはこちらです。

全国では珍しいロケットを軸にした教育をしている公立高校です。
北海道(カナダ留学)
北海道の鹿追高校は、姉妹都市であるカナダの町に生徒全員が2週間、2万8000円で短期留学するできます。

費用の大部分は町が負担しています。
北海道の鹿追高等学校のホームページはこちらです。
(2025年板の鹿追高校のパンフレットをダウンロードできます)
全国募集を実施している理由

公立高校なのに、なぜ全国募集を実施しているの?
宮城県の教育委員会の資料に「全国募集を実施する理由」について詳しく書かれています。
○少子化により,小規模校での定員確保や教育活動の活性化に困難を感じているため
○学校,地域の活性化のため(自治体からの要望含む)
○特定の部活動における競技力向上のため
引用:全国募集に関する資料集
地元の高校を維持するために地域を挙げて特色ある高校をつくり、生徒を呼び込もうとする動きはここ数年加速しています。
「全国募集を実施する理由」を読んでいただくと分かるのですが、山間僻地や離島にあって少子化が進んでいる地域の高校がほとんどです。

場所によっては、週末に町に遊びに出かけるまでバスで2時間かかるところもありますので、3年間不便な田舎暮らしでも耐えられるのか?留学を決める前にお子さんとよく話し合う必要があります。
親が留学を反対する理由
子どもが【地域みらい留学】をしたい!とお願いしても、親が県外の高校に進学するのを反対することもあります。
- 経済的に厳しい(自宅から通うより寮費などがかかる)
- 病気の時すぐに駆け付けれない
- 保護者会、三者懇談などに行くのが遠くて大変
過疎地域の公立高校で安価な寮(下宿)に入れたとしても、県内の高校に通うより学費以外の生活費(寮費・食費など)、お小遣い、帰省費用などが余分にかかります。
軽いケガや病気でしたら迎えに行く必要はありませんが、重傷、重病など寮母さんが面倒をみられる範囲を超えている場合は、親に迎えに来てもらい自宅療養することになります。

県外の田舎にある高校だと迎えに行くのにも時間がかかります。
私立高校で寮暮らしをしていた姪っ子の話
現在大学生の姪っ子は、スポーツ推薦で私立高校の寮に入っていましたが、部活費以外で月に13万円ほど仕送りしていたそうです。
部活の遠征費・合宿代などを含めると月に約20万円かかっていたので、親の交通費を節約するため、大会の応援に行くのを諦める日もありました。

ちなみに寮費(水道光熱費、平日の食費込み)は月7万円でした。
最後に
「県外の公立高校を受験したい」とお子さんから頼まれたとき、親御さんが一番に心配するのは下宿代などを含む費用面についてだと思います。
補助金が適用されている家庭なら、近所の公立高校に通えば毎月1万円程度の学費の負担で済みますので、「わざわざ県外の高校に行く必要はあるの?」と考えてしまいますよね。

「なんとなく寮暮らしがしてみたい」が理由なら、親も簡単にはOK出せません。
検索すれば得られる情報は沢山ありますが、高校3年間住む場所になることも考え、まずは説明会など現地に出かけて寮暮らししている先輩たちからしっかり話を聞いてみてくださいね。