偏差値55くらいの受験生で、今から勉強を頑張って偏差値60の高校を目指すべきか?
それとも今の成績相応である偏差値55の高校を目指すべきか?

この2択で志望校に悩んでいる受験生はいますよね。
うちの娘は偏差値60の公立高校、息子は偏差値55の公立高校に通っていましたが、たった「5」の違いでも、勉強の取り組み方などに大きな違いがありました。
この記事では、偏差値が「5」違う高校に、実際に娘と息子を通わせて気づいたことについてまとめます。
※この記事の中の偏差値は愛知全県模試のデータを参考にしています。
※娘と息子が通っていた公立高校(普通科)の比較です。全ての高校に当てはまるわけではありませんのでご了承ください。
「偏差値55」と「偏差値60」はどのくらい違うのか?
偏差値55と偏差値60の順位はこちらの表を参考にしてください。
偏差値 | 最上位からの割合 | 1,000人中の順位 |
---|---|---|
65 | 6.68% | 66.8位 |
60 | 15.87% | 158.7位 |
55 | 30.85% | 308.5位 |
50 | 50.00% | 500.0位 |
1000人中だと少し分かり辛いので、100人中にすると、
「偏差値55」は100人中30番目くらい、「偏差値60」は100人中15番目くらいの成績になります。

偏差値55も60も大して変わらないという意見もありますが、かなり違いがあることが分かります。
偏差値60くらいの高校の生徒の内申は、45点満点中36~38くらい、偏差値55くらいの高校の生徒の内申は、45点満点中33~35くらいと言われていますが、
偏差値60の高校に入った娘の内申は37で、偏差値55の高校に入った息子の内申は27でした。

内申の付け方は通っている中学のレベルや先生によって違いがあるからね。

高校受験では内申と偏差値、どっちも大事だよ。
偏差値「5」で感じた明らかな違いについて
※娘と息子の通っていた高校の比較なので、全ての高校で当てはまるわけではありません。
教科書の難易度の違い
各高校の先生は自分の高校にいる生徒の学力に合わせて教科書を選んでいます。
偏差値60の娘の高校では、国立大学の二次試験に対応している難易度の教科書が使われていましたが、偏差値55の息子の高校では、共通テストの出題科目の教科書(数学Ⅰ・A・Ⅱ・B・C)は揃っていましたが、難易度は娘の高校よりワンランク低いものが多かったです。
数研出版から出されているチャートを使う高校が多いと思いますが、娘は青チャートで、息子は黄チャートを使っていました。

チャートは解法暗記を学ぶものだから難易度が高ければいいって訳ではないけどね。
”教科書レベルができれば、共通テストは大丈夫”だと言われていますが、そもそも教科書のレベルが違うんだから、そりゃ国公立大学の合格者数も違うよね…と思いました。

娘の高校では塾なしで国立大学に合格する生徒がいましたが、息子の高校では塾が必須でした。
勉強の取り組み方の違い
「偏差値55の高校」と「偏差値60の高校」で個人的に一番大きく感じたのは”勉強の取り組み方の違い”でした。
偏差値60の高校の生徒 ⇒ 言われなくても勉強をやる傾向にあります。
偏差値55の高校の生徒 ⇒ 言われなければ勉強をしない傾向にあります。

高校の先生に「お前たちはやれば出来るのに…」っていつも言われてたよ。
もちろん、偏差値60の高校でも”言われなければ勉強をしない”タイプの生徒はいましたが、大多数である”言われなくても勉強をやる”タイプの生徒たちの中にいたので成績は悪かったです。
偏差値55の高校でも、”言われなくても勉強をやる”タイプの生徒は少数いましたが、周りに流されずコツコツ勉強をがんばって大学受験で成功する人が多かったです。

進路選択するときに、自分はどっちのタイプか考えてみることをおすすめします。
授業の進度の違い
偏差値60の娘の高校では、凄い勢いで授業が進んだため、予習・復習を1度でもサボると授業に全くついて行けなくなるくらいのスピードでした。
ですが、偏差値55の息子の高校では、授業の進み具合はそこまで早くはなく…予習や復習をそれほどきっちり頑張らなくてもついて行ける状態でした。

同じ教科書を使っている教科で、進み具合は1.5倍くらい違っていました。
大学の進学率
大学の進学率は”高校の校風”によっても違いがありますが、国公立大学を目指したいなら少しでも偏差値が高い高校に行くことをおすすめします。

自主的に勉強する生徒が多いからね。
私立大学を目指すなら、偏差値55の高校で”大学の推薦”を狙う方法もありますが、周りに流されて遊んでしまい、入学後に勉強しなくなる生徒が一定数いたので注意が必要です。

同じ志で勉強をがんばっている友達を早めに作るといいよ。
偏差値55の高校に進学した息子に対する後悔
高校の入学式の日、息子の机に娘からのメッセージが置いてありました。
息子の通う高校では、大学進学は推薦を使うことが前提となっていたので、「希望する大学の推薦を貰えるように苦手な教科もしっかり勉強しておくように」という意味のメッセージでした。
高校2年生の後半になって、娘のメッセージがようやく息子に届きましたが、最低限の勉強しかしていなかったため、浪人することになりました。
灰色の浪人生活になるのかな…と心配していたのですが、予備校で仲良くなった人たちは勉強熱心で、良い意味で他人に深入りしない人ばかりだったので、息子の性格にとても合っていて、
大学に合格したあと「高校より予備校の方が過ごしやすくて一年があっという間だったよ」と言っていました。
その言葉を聞いて、意志が弱く周りに流されやすい息子だからこそ、偏差値60の高校が合っていたのかもしれないな…と思いました。

当時の成績では偏差値55の高校に合格するのが精一杯だったんですけどね。
最後に
偏差値55の高校を下げるような書き方をしてしまいましたが、無理して偏差値60の高校に入って授業について行くだけで精一杯で、テストの度に赤点と戦い続ける状態になるくらいなら、
成績に余裕を持って偏差値55の高校に入り、塾と並行して大学進学を目指した方が成功する場合もあります。

娘の友達は、偏差値55の高校で定期テストの勉強をがんばって、現役で関東のトップ私立大学に推薦をもらって進学しました。
息子の友達(偏差値50の高校出身)は、高校の勉強は最低限の定期テストの勉強以外は完全無視して、塾の勉強を中心に過ごして、一般で有名私立大学に進学しました。

塾中心で勉強できる環境にあるのなら、成績に余裕を持って入れる高校の方がいいのかもしれないね。
結局残っていくのは「本物」だけです
息子は中学1年生から高校3年生までスタディサプリのお世話になりました。
中学3年生の最後に国語力が上がったのはスタディサプリの講座を繰り返し受講したお陰だと言っています。 息子は1.5倍速で1つの講座を3回繰り返し見て勉強していました。