大学1年生の娘と高校1年生の息子がいます。
2020年4月から、愛知県では私立高校の無償化世帯が拡大されました。
簡単に書くと、年収720万円未満までなら一律に私立高校まで実質無償化となり、更に入学金も20万円まで補助されるということです。
県内の約8割の世帯で私立高校の授業料と入学金が無償化になるそうです!
我が家もしっかり無償化の恩恵を受けられる世帯なので、息子から第一志望校を私立高校にしたいと相談されたとき、少し悩みましたが「授業料が無料になったことだし…」とOKを出しました。
とは言え、息子がいざ私立高校に入学してから「授業料以外の学費が高すぎて払えません」では困ります。
高校を受験する前に本気で学費の計算してみたところ、私立高校は意外なところでお金がかかることが分かりました。
学費の詳細については下にまとめますね。
この記事が、私立高校は一体どのくらい学費がかかるの?と気になっている保護者の皆さまの参考になれば幸いです。
私立高校の学費
上の子が公立高校に通っていたので、私立高校の学費の知識はゼロでした。
入学金と授業料が無償化されたと言っても、設備費やPTA会費はかかるよね…?と気になったので私立高校の3年間で最適限かかってくる学費について調べてみました。
私立高校の入学時に必要となる学費
入学してすぐに必要となる費用について計算してみました。
- 入学時にかかる費用(入学金・制服代・ジャージ代・教科書代など)
- 学納金(授業料・PTA会費・修学旅行積立金など)
息子の第一志望校のプリントに書かれている金額を参考にしました。
「無償化世帯である我が家」が私立高校に入学する際に最低限必要となる諸費用は以下の通りになりました。
入学金 | 約20万 | 無償化世帯なので無料 |
制服代(夏・冬)靴(ローファー) | 約9万円 | ブラウス夏・冬各2枚購入 |
ジャージ・運動靴・下履き・靴下・カバン | 約6万円 | 体操服半袖洗い替え2枚購入 |
教科書代 | 約3万円 | 補助教材含む |
入学時に支払う学納金(修学旅行積立金) | 約25万円 | PTA会費・設備費含む |
授業料 | 年間41万円 | 無償化世帯なので無料 |
この金額は息子が第一志望にしていた私立高校のプリントに書かれていた金額を参考にしましたが、他に受験した2校の私立高校の学費を調べてみたところ、合計金額はほとんど変わりませんでした。
無償化の恩恵を受けることができる我が家が、入学時に絶対に必要となる学費は約43万円
であるということが分かりました。
こちらの金額には電子辞書代やiPad代は含まれていません。
電子辞書を購入する場合、約2万円~
高校指定でiPadを自費購入する場合 約5万円~(月々のレンタルの場合もあります)
以上の費用もかかります。
上記以外にかかった学費について
息子のが第一志望にしていた私立高校は、入学後に勉強合宿がありました。
修学旅行は国内と海外どちらかを選択することができました。
(海外を選ぶと積立金の額が上がります)
他にかかってくる費用については、公式ホームページや学校説明会などでご確認くださいね。
私立高校の2年目以降の学費
2年生 | 3年生 | |
授業料 | 41万円 | 41万円 |
教育充当費・生徒会費・PTA会費 | 約20万 | 約20万 |
修学旅行積立金 | 7万5千円 | 0円 |
教科書代(検定費用等含む) | 4万円 | 4万円 |
合計 | 31万5千円(授業料抜き) | 24万円(授業料抜き) |
- 授業料は無償化世帯だと無料になります。
- 1年間の模試代は含めていません(3年生になる月1万ほど必要になる場合があります)
- コースによって修学旅行積立金は変わります。
- 通学の費用は含まれていません。
この表に書いた金額は、プリントに書かれていた「最低金額」です。
とりあえず息子が第一志望にしていた私立高校では無償化世帯だとで3年間で最低でも100万は必要となることが分かりました。
うーん、想像していたより高かったなぁ…。
公立高校入学時にかかった学費は?
私立高校の学費と比較することができるので、娘の高校入学時にかかった学費を載せます。
入学金 | 5650円 | |
制服代(夏・冬) | 約7万円 | ブラウス夏・冬各2枚購入 |
ジャージ・運動靴・下履き・靴下・カバン | 約4万5千円 | ジャージのみ学校指定 |
教科書代 | 約3万5千円 | |
入学時に支払う学納金(修学旅行積立金含む) | 約4万5千円 | |
授業料 | 11万8800円 | 無償化世帯なので無料 |
※通学用の靴は自由なので、体育の授業でも使えるタイプの運動靴を2足購入しました。
娘の入学時は約20万かかりました。
(20万円の中に電子辞書代は含まれていません)
両方の計算をした結果、私立高校は入学時に43万・公立高校は入学時に20万必要となることが分かりました。
入学時点で私立高校の方が倍かかるってことだね。
私立高校ならではの指定されているもの
息子の第一志望にしていた私立高校では、ローファー・体育用の外履き・通学用カバン・靴下が指定されていました。
体育用の外履きや靴下など、成長に伴い買い直しが必要になりますね。
ローファーも1足で3年間は持ちません。
普段3足1000円くらいの靴下を履かせているのに、学校指定の靴下は1足1200円と値段が高く…息子はすぐに靴下をダメにするので、靴下代だけで年間1万円は必要になります。
その点、公立高校だと靴・通学用カバン・靴下は自由だったので全て最低限の価格のもので済ませることが可能です。
私立高校の特進クラスなら塾はいらない?
私立高校には様々なコースがあります!
- 特進コース
- 進学コース
- 国際コース
- スポーツコース
- 総合学科コース
高校によって多少の名前の違いはありますが大きく分けてこの5つのコースが主流です。
この中で最も偏差値が高く、入るのが難しいのは特進コースです。↓
東京都内のある私立高校では、最も難しいコースと最も易しいコースとの偏差値には、男子で9.7、女子では9.5もの差があります。この場合、同一高校内でこれほど違うのですから、難易度という点では、別のコースを受験することは他校を受験することとまったく変わりません。また、ほとんどの高校では、志望者数は易しいコースほど多くなるケースが多いのですが、上位コースほど定員が少なくなっていることが多いので、倍率は上位コースほど高くなるのが一般的です。
出典:ベネッセ教育情報サイト
同じ高校なのに入学時の偏差値が10近く違うんだね!
公立高校なら3ランクくらい変わるね!
息子の高校受験時に、担任の先生からは「私立高校の方が勉強の面倒見がいいですよ」と言われました。
確かに私立の特進コースに入れば学校でしっかり面倒を見てくれるので、結果的に塾や予備校は必要ないかもしれません。
塾や予備校に行かなくて済むなら私立高校の方が経済的かな!
でも、本当に塾は必要ないのか疑問に思ったので、実際に私立高校の特進コースに通っていた娘の友達に話を聞いてみました。
どんな学校生活だったのか聞いてみたよ。
- 一日7時間授業プラス朝学習(朝7時台から授業が始まる)
- 授業後夕方6時近くまで補習
- 進学コースとは使っている教科書が違う
- 定期テストの内容は進学コースより難しい
- 土曜日も隔週で学校がある
- 夏休みは補習があるので1週間しか休みがない
- 年に2回勉強合宿がある
- 毎日大量の宿題が出される
- 付属大学には行くことができない(外部受験必須)
平日は朝7時から夕方6時まで学校で勉強しているんだね。
家から学校までが遠い友達は、朝学習に参加するために5時台に起きているとのことです。
毎朝お弁当を作る親も大変ですね…。
夕方6時まで補習があると部活に参加するのは難しいね。
約半数の子が塾に通っています
特進コースの友達の話では、3年生になる頃にはクラスの半数以上が予備校(塾)に通っていると教えてもらいました。
私立高校だからと言って、勉強や進路の面倒を全て見てくれる訳ではないんですね。
ただお友達の話では、予備校に通っていたからと言って希望通りの大学に進学できるわけでは無いとのことで、「高校の特進クラスの勉強だけで希望の大学に進学する子も沢山いるよ」と言ってました。
受験は自分の頑張り次第だって。
とても良い話が聞けました!
進学コースは塾が必要?
私立高校の進学コースについて話を聞いてみました。
- 一日7時間授業(朝学習は無し)
- 宿題はそれなりにある
- 夏休みの補習は自由参加
- 土日休み
- 受験対策の補習は高2の最後から始まる
この辺りは普通の公立高校と変わりません。
大学付属の私立高校なので、基本的に内部進学を考えている子が多いとのことでした。
内部進学を狙うなら定期テストを頑張ることで評定を上げておけば大丈夫なので、友達は塾には一切通わなかったそうです。
ただ、話を聞きながらふと気になった点がありました。
友達の高校では日本史と英語の教科書が8割程度しか終わっていないと言っていました。
内部進学か提携大学に推薦で進学するのなら、大学受験をする必要がありません。
なので教科書が終わっていなくても何も問題はないのですが、一般受験する子は教科書が終わっていなければ入試で困ります。
進学コースに入り、付属・提携していない大学を一般で受験したい場合は予備校が必要となるのかもしれません。
教科書の内容を全部終わってなくても単位がもらえるんだね。
最後に
私立高校に必要な学費やコース別の勉強のやり方についてまとめました。
私立高校の学費ですが、授業料の補助が出たとしてもそれ以外でお金はかかります。
それでも昔に比べて入りやすくなったことは間違いないので、お子さんに行きたい私立高校があるのなら、上にまとめた学費を確認しながら検討してみてくださいね。
私立高校の特進コースに入っていた娘のお友達は母子家庭でした。
特待生として特進コースに入ったので、入学直後からずっと勉強を頑張っていました。
お金がかかるからって予備校には通わなかったよ。
「勉強を頑張って看護師になって、お母さんをたくさん旅行に連れて行ってあげるの」と笑顔で話をしてくれました。
そしてこの春、無事に第一志望にしていた国立大学の看護学部に入学しました。
勉強を頑張るためには、友達のようにしっかりと目標を持つことが大事ですね。