大学4年生の娘と高校を卒業して浪人生になった息子がいます。
それぞれ別の公立高校に通っていました。
娘と息子の高校は、数十年前から変わらない制服でしたが、それぞれが卒業したタイミングで新しい制服に変わりました。
ここ数年で制服がどんどん新しくなっているよね。
学ランだったから新しいブレザータイプの制服に憧れたなぁ。
さて、愛知県内でここ数年増えている「新しい制服」ですが、在校生の意見は取り入れてもらえるのか?
結局のところ、新制服のデザインの決定権は誰にあるのか?
今回はこの2点を中心にまとめます。
新制服で在校生の意見は取り入れてもらえたのか?
娘と息子が通っていた高校ではここ数年で以下のように制服が変わりました。
<娘が通っていた公立高校>
女子は創立当初からのクラシカルなブレザータイプの制服、男子は学ラン
⇒女子はブレザーにチェックのスカート、男子はブレザーにチェックのスラックス
<息子が通っていた公立高校>
女子は数十年前に変わったクラシカルなブレザータイプの制服、男子は学ラン
⇒女子はブレザーにチェックのスカート、男子はブレザーにチェックのスラックス
新制服になった高校のほとんどがブレザーにチェックのスカート、スラックスだよね。
似たような制服が一気に増えたから、制服を見ただけだとどの高校か分からないね。
娘が通っていた公立高校の場合
娘の通っていた高校は、ある日突然「○○年度から制服が新しくなります」と書かれた写真付きのチラシが昇降口に1枚貼られただけでした。
制服についてのアンケートは一切なくて、いつの間にか新しい制服が決まっていたよ。
在校生が新制服を着ることはないから関係無いと思われたのかな?
娘が知らなかっただけで、生徒会役員が新制服に向けて色々な活動をしていたのでは?と思い、元生徒会長の友達に聞いてみましたが、新制服についての相談などはされたことが無かったとのことでした。
娘が通っていた高校では、新制服に関しては生徒の意見などは一切取り入れず、先生が決めて発表するという流れでした。
息子が通っていた公立高校の場合
※息子が通っていた高校は、コロナ渦以降「私服通学」が許可されました。
息子が通っていた高校では、息子が一年生のときから新制服に関するアンケートが何度か取られました。
制服を無くして完全に私服化する話もあったよ。
旭丘高校でも制服はあるから、完全私服化にするのは難しいだろうね。
生徒の意見を取り入れ先生方で検討した結果、ブレザータイプの新制服に変わりました。
生徒による「制服委員会」などが発足されることは無かったので、どこまで生徒の意見を取り入れてもらえたかは謎ですが、新制服に変わったあとも私服通学が許可されたので、この辺りに意見を取り入れてもらえた様子です。
新制服の生徒向けプレゼンテーションが開催された安城東高校
⇒ 安城東高校公式HP 新制服の生徒向けプレゼンテーションを開催しました
生徒たちの「新制服プロジェクト委員会」で新しい制服を決めた中村高校
⇒ 中村高校公式HP 新制服プロジェクト委員会活動報告
このように、高校によって新制服の決め方は様々です。
新制服のデザインの決定権は誰にあるのか?
新制服のデザインは公立の場合は学校が検討して決めて、教育委員会が認可する、という形だと思います。
- 親と子どものアンケート・PTAに制服改善委員会を導入
- 1年かけて視察や卸問屋に訪問
- 学校に提案
- 制服改善委員会と学校職員で話し合い
- 決定
- 次の新1年生からその制服。
多くの公立の高校では、このような手順を踏んだ上で数年がかりで新制服が決まるとのことですが、伝統のある高校ではOB会の方々の意見も取り入れなければならず…
先生や生徒が新制服に変えたくても変えられない高校が何校かあることも調べていて分かりました。
新制服と旧制服の両方から自由に選べるようにしたらいいのにね。
一宮北高校に制服を作成した経緯が載っていました。
2 経緯
令和4年度
・制服検討委員会(教員)立ち上げ
・縫製方法を1社縫製に決定
・コンペ参加メーカーの募集
・制服メーカー5社によるコンペ開催
・制服メーカーの決定
・新制服検討委員会(教員、生徒、PTA、同窓会)立ち上げ
・ブレザーのデザイン決定
・第1回新制服総選挙実施
・ボトムスのデザイン投票・決定
令和5年度
・第2回新制服総選挙実施
・エンブレム、ボタンのデザイン投票・決定
・第3回新制服総選挙実施
・ネクタイ、リボンのデザイン投票・決定
・シャツ、ベスト、セーターの決定
・新制服の告知
県立学校魅力発信フェスタ
中学生体験入学
地域広報誌
引用:一宮北高校 公式ホームページ「新制服選定の経緯」より
2年がかりで新しい制服が決まるんだね。
新制服に変わると値段が上がる?
息子の高校の制服は学ランでした。
近所の用品店で夏服と冬服を同時に頼みましたが、半袖シャツと長袖シャツそれぞれ2枚ずつ購入しても、約55,000円でした。
6万円用意していたけど5千円お釣りが来て嬉しかった覚えがあります。
そんな息子の高校ですが、ブレザータイプの新制服に変わったので、夏服と冬服、シャツも2枚ずつ購入したらどのくらいの金額になるのか制服取扱店のチラシを見て計算してみました。
<新制服>
冬服 約54,000円(長袖シャツ2枚購入)
夏服 約25,000円(半袖シャツ2枚購入)
共通品(ニットベスト約6,000円、カーディガン約6,000円)
夏服・冬服の合計(共通品は除く)約79,000円
夏服の購入は自由と書かれていましたが、年中夏服で過ごす生徒はいませんよね?
半袖シャツを買わなかったとしても約70,000円は必要です。
ニットベストやカーディガンを購入するとプラス12,000円か…と思うと新制服は高くなったと言わざるを得ません。
新制服は着回しができて温度調節しやすいから、価格が上がるのは仕方が無いと思うけどね。
制服の生地も値上がりしているから、息子が購入した3年前より学ランの価格も上がっているんだろうな…。
このような記事もありました。
およそ半世紀ぶりに、学校制服に対する行政処分が下された。
公正取引委員会は7月1日、愛知県豊田市にある県立高校6校の制服販売において価格カルテルを結んでいたとして、同市の販売業者3社に対し、独占禁止法違反で再発防止を求める排除措置命令を行った。引用:東洋経済ONLINE
この記事を読むと制服の価格が信用できなくなるね。
息子が高校の制服を購入した「制服販売店」は、とても良心的な店主さんだったので「夏のズボンは1枚で十分だよ!」とか「今どきの学ランは一番安いタイプで何の問題もないよ」とアドバイスしてくれて、少しでも安く購入できるようにしてくれました。
でも、必要枚数以上にシャツを買わされたりする「制服販売店」も近所にありました。
制服は購入できる場所が限られているからこそ、適正価格で売ってくれる販売店を口コミなどでしっかり調べてから購入したいですね。
制服を廃止して私服登校になると大変?
息子はコロナ渦以降、高校で私服登校が認められましたが、私服で登校するのは親子共にすっごく「楽」でした。
なぜなら息子は毎日部活ジャージで登校していたからです。
運動部の男子はみんな毎日ジャージ登校だったよ。
女子も運動部で朝練がある人はジャージで登校していたそうです。
制服がない高校は大変だとばかり思っていましたが、いざ息子が私服登校になると部活用のジャージやTシャツを数枚買い足したくらいの出費で済んで、洗濯も楽だったので「運動部の男子なら私服登校の方が楽だな」と考えを改めました。
娘は「制服があった方が毎朝着る服に悩まないからいい!」と言っているので、男女の考え方の違いはあるかもしれません。
新制服に変わると高校の人気が上がる?
今、愛知県の公立高校の制服に関する記事をまとめています。
制服が新しくなると、その高校の人気(倍率)が上がるのか?ですが、大きく倍率がアップした高校はないように思います。
- 愛知県ではここ数年、新しい制服に変わった高校が沢山あること
これも理由のひとつにありますが、制服が可愛いからと言う理由だけでそこを受験する人はそこまで多くないのかもしれません。
新制服に変わる前後の倍率については、また検証してみますね!
最後に
独身時代、女子社員が50人ほどいる中小企業に勤めていましたが、会社の制服が変わる際に女子社員の意見が分かれて大変だったことを思い出しました。
こんな小さな会社でも大変だったんだから、高校の制服を変えるのは相当大変だろうな…。
生徒や父兄の意見を聞くことはもちろん大事なことですが、収拾がつかなくなることを思えば、娘の通っていた高校のように「いつの間にか新制服が決まっていた」のもあながち間違いではない気がします。
息子は首回りが詰まっている学ランが苦手でずっと文句を言っていたので、母校の新しいブレザーの制服が羨ましいと言っています。
結局残っていくのは「本物」だけです
「受験」という厳しい世界で頑張っている子どもたちのために、自宅にも勉強環境を整えてあげたくてスタディサプリを申し込みました。
娘が中学1年生から始めたスタディサプリでしたが、息子が高校を卒業するまでの約9年間お世話になりました。
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