スポーツ推薦の打診を断るのは本人の自由です。
うちの娘も中学3年生の秋にスポーツ推薦の話が来ましたがすぐに断りました。
その後、推薦の話が来た私立高校は受験せず公立高校に進学しました。
ただ、断るタイミングによっては色々と問題になってしまうので注意が必要です。
この記事では、「望んでいない高校からスポーツ推薦の話が来た時の断り方」について娘の経験をもとに詳しくまとめます。
スポーツ推薦ではなく一般入試で高校に進学したいと考えている受験生の参考になれば幸いです。
スポーツ推薦の断り方
娘がスポーツ推薦を断ったときの話
娘は中学3年生の秋に私立高校からスポーツ推薦の話が来ました。
- 私立高校の先生(部活の顧問の先生)から中学の校長先生に連絡が入る
- 校長先生がバレー部の顧問の先生に推薦の話を伝える
- 顧問の先生から家の電話に連絡が来る
- 顧問の先生と面談の日時を決める
- 中学の校長室で、私立高校の先生、校長先生、顧問の先生、娘、保護者(私)で面談
娘の推薦はこのような流れとなっていました。
娘は顧問の先生から推薦の話を聞かされた時点で断る意志を伝えたのですが、もうひとりバレー部の友達も同時に推薦の話を受けていたので、「一緒に話だけでも聞いてみてはどうか?」とすすめられ「話を聞くだけなら」と面談を受けることに決めました。
面談を受けたあとも娘の断る意志は変わらなかったので、次の日の授業後に私から校長先生に電話をかけて推薦の辞退をお願いしました。
そして校長先生から部活の顧問の先生に電話を代わっていただき、同じ様に辞退する旨を伝えました。
校長先生、顧問の先生からは「娘さんの意志が第一です」と言ってもらえました。
次の日娘は顧問の先生と話をしたそうですが、もうひとりの友達は推薦を受けることになったよと教えてもらい、そこで推薦の話は終わりました。
校長先生にも私から話をしに行ったけど、お母さんから聞いたから大丈夫だよ。受験勉強がんばってね!と優しく言ってもらえたからホッとしたよ。
推薦を断る際に注意すること
中学の校長先生を通しての推薦でしたら、必ず最初に保護者から中学の校長先生に「断り」の連絡を入れてください。
保護者が直接、私立高校の先生に連絡するのはダメです。
推薦は、学校長の推薦が出て初めて成り立つものです。
学校と学校の信頼関係で中学側が生徒を推薦するものなので、保護者から私立高校の先生に直接断るような事をしてはいけません。
電話やメールなど、私立高校の先生と個人的にやり取りしている場合も同様です。
必ず中学の先生に一番に断りの連絡を入れてください。
高校の指導者とクラブチームの指導者が繋がっていて指導者同士で連絡や相談を行っている場合。
推薦の手続きは全て中学校を通して行いますので、中学の先生に断りの連絡を入れてください。
どのような場合でも、先ずは中学の先生に連絡、相談してください。
面談前に推薦のお断りをするなら
娘は顧問の先生にすすめられて友達と一緒に面談を受けることになりましたが、100%スポーツ推薦を受ける意志がないのなら面談前にお断りすることをおすすめします。
断るなら少しでも早い方が面倒が少なく済みます。
私は校長先生に「娘は他に行きたいと言っている高校があります。推薦をいただいたのは本当にありがたかったのですが、大変失礼かと思いますが、推薦の話は辞退させていただきたいと思います」と伝えました。
スポーツ推薦の内定が決まったあとの辞退について
スポーツ推薦の内定が決まったあとに迷いが出て辞退したくなったらどうしたらいいの?
まずは親としっかり話し合うことだよ!
内定が出たあとの断りの連絡等は保護者に委ねるしかありません。
ところで高校にはスポーツ推薦枠というものがあって、内定を出したお子さんのために1枠使っている状態となっています。
内定が出て高校の推薦試験を受けたあとなら、その1枠分の生徒を補充することは難しいので、断りの連絡を入れると貴重な1枠を潰してしまうことになります。
このようにスポーツ推薦の内定を断るのは高校側としては「非常識」な行為となるので、中学と高校の信頼関係にヒビが入ることも考えられます。
中学の後輩たちが枠を取り消されて迷惑する可能性もあるので慎重に決めてくださいね。
それでも「今さら」であったとしても、お子さんがスポーツ推薦を断る権利はあります。
法律上も何の問題もありません。
一度決まった推薦を断ると決めたなら、親御さんと一緒に誠意を持って各方面に謝って回りましょう。
推薦を断った高校の一般入試を受けても大丈夫か?
内定をもらう前に断ったのなら、一般入試を受けても大丈夫です!
娘の中学の友達も、推薦の話をすぐに断って一般で受けた子が3人いましたが、全員合格していました!
推薦を断った高校の一般入試を受けた理由は、「部活を入った後の逃げ道を用意するため」だと保護者の方が言ってました。
一般入試で入れば部活に入るのも辞めるのも自由だからね。
スポーツ推薦をもらった高校が第二希望だったら?
第一希望が公立高校で、第二希望がスポーツ推薦をもらった私立高校だった場合ですが、滑り止めとしてスポーツ推薦をもらってキープしておきたくなる気持ちは分かるのですが、辞退することをおすすめします。
上にも書きましたが、高校にはスポーツ推薦枠があって、内定を出したお子さんのために1枠使っている状態だからです。
そもそも推薦はもらった以上は合格したら入学しなければなりません。
本人の気持ちを最優先させること
うちの娘が私立高校の推薦を受けると言えばOKするつもりでいましたが、本人は一貫して推薦をもらわないと決めていました。
一番の理由は「行きたい公立高校があるから」でしたが、もうひとつの理由が「身長167センチではバレーの世界ではプロになれないから」でした。
中学の時点で身長が175センチあればスポーツ推薦を考えたかも!
私立高校の先生から話が来たのが秋でしたが、受験生によっては志望校が完全に決まっている時期でもあります。(娘も私立、公立ともに10月には志望校が決まっていました)
「本当に来て欲しい生徒なら夏までには声をかけるよね!」と娘は言っていて、見込みのある生徒に次々声をかけて断られた結果、私に話が来たのかも、と中学生ながら冷静に分析していました。
最後に
バレーボールのスポーツ推薦をもらって高校に進学した友達は知っているだけで2人いましたが、どちらも大学でバレーボールは続けませんでした。
うちの娘も高校ではバレー部に入りましたが、大学では全く違うスポーツの部活に入りました。
小学生の頃からずっとバレー部だったので、大学では別のスポーツにチャレンジしてみたかったの!
バレーとは全く違う個人スポーツですが楽しく活動しています。
娘の通う大学では部活・サークルに入っている学生の割合は約50%とのことです。
(大学によって割合は変わります)
体育会系の部活に入っている学生の割合はその内の20%程度とのことで、
大学でも部活に入る人は少ないです。
途中で辞める人もいるから、部活をやっている人は大学全体の10%くらいかもね。
高校で頑張り過ぎた結果燃え尽きて、大学ではスポーツそのものを辞めてしまう人が多いことを考えると、スポーツ推薦を断って、そこそこの高校で部活楽しんで、大学に入ってからも同じスポーツを続ける道も有りなのかな…と思います。