高校3年生の娘と中学3年生の息子がいます。
「部活に入ってないと内申点が下がるって本当?」
「部活を途中でやめると内申点が下がるって本当?」
今まで何度も受験生のお子さんがいるお母さんから、この質問をされて来ました。
質問される度に私はこう答えてました。
部活に入らなくても内申点は下がらないよ!!
途中で退部しても下がらないよ!!
なぜ断言できるのかと言えば、私自身が、娘が中学1年生から3年生までの担任の先生に、ずっと同じ質問をし続けて来たからです。
1年生から3年生全ての担任の先生に「部活動をやっていないと内申点は下がるのですか?」と質問したところ、
「部活動をやっていなくても内申点が下がることはありません」とはっきり言われました。
私が先生に内申点についてなぜ質問したのかと言うと、娘の友達が家に遊びに来た時、「内申点が下がるから部活を辞めたら駄目って親に言われたの…」と泣きながら言っているのを聞いたからです。
その子は部活に行くのが嫌で、学校にも行きたくなくなった、とのことで心配してました。
その後、娘が「部活と内申点は関係ないって担任の先生が言ってたよ!!」と伝えたところ、友達はすぐに部活を辞めさせてもらえることになったとのことで、ホッとしました。
部活やめたら顔色が良くなって笑顔が増えたんだよ!
部活を辞めた友達は、その分勉強を頑張ったことでグングンと成績が上がり、県内で1~2位を争う偏差値の高い高校に入学することができました。
そもそも「内申点」とは各教科の5段階評定のことを表しています。
基本的に中学校の「内申点」は以下の3点からつけられます。
- テストの点数
- 平常点(小テストや提出物など)
- 授業態度
それぞれの配分は、教科と地域(中学のレベルなど)によって多少の差はありますが、部活は一切関係ありません。
「部活の顧問が教科担任だったら平常点が甘くなるんじゃない?」
と考える人もいるかもしれませんが、2人の子どもたちを育てて来てそんなことを感じたことは一度もありません。
むしろ厳しくされたり雑用を頼まれてたよ!!
娘の場合、部活の顧問と仲が悪かったことで逆に内申点が下がっていました!
親御さんが気にするのは「内申点」ではなく、「内申書」のことですよね。↓
生徒の学習や学校生活について中学校の先生が記載し、高校に提出する文書のことです。「内申書」とも呼ばれ、入試の選考資料として使われます。調査書(内申書)の内容のうち、教科の成績を点数化したものが「内申点」と呼ばれます。
出典:進研ゼミ中学講座
内申書の中に内申点の項目があるんです。
今回は娘の中学在学時に細部まで調べまくった「内申点」と「内申書」と部活の関係についてまとめます。
内申書と内申点の違い
内申点は上に書いた通り、テストの点数・平常点(小テストや提出物など)・授業態度から点数が付けられています。
では内申書には何が書かれているの?
内申書(調査書)は、中学3年間で所属した部活動や委員会などが記載されます。
娘の通っていた中学校では、部活を途中で辞めると最初から入っていないように「部活の欄」が全て消された状態で記載されると先生から聞きました。
「何年生で退部したとか、退部の理由などは一切書かれません」
3学年全ての担任の先生からそう言われました。
中学によって記載方法が違うことはないはずですが、一応担任の先生にご確認くださいね。
そして「基本的に内申書には本人のプラスになることしか書きません」とのことでした。
娘の中学時代の通知表の備考の欄に書かれていたのは以下の5点です。
- 部活動のキャプテン
- 部活の大会実績
- 委員会活動(保健委員など)
- ボランティア活動(校外のごみ拾い活動・挨拶運動など)
- スポーツテストの結果
この5点は内申書にも書かれていたと思います。
ただこれらの5点は「公立高校の一般入試」を受けるなら、ほぼ見られることはありません!
なぜなら公立高校の一般入試は「内申点と当日点の合計」で最初の合否の判断をされるからです!
生徒数人が同点になり、どうしても優劣つけなければならない場合は部活動や委員会活動が見られると聞きましたが、かなりレアケースとのことです。
公立高校の入試では、内申書の内容より当日点を1点でも多く取った方が合格できるんだよ!
レアケースで使われる内申書の心配をして泣きながら嫌々3年間部活に通うより、やめて気持ちを切り替えて勉強を頑張り、当日点を1点でも多く取ったほうがよっぽど受験には有利に働きます。
公立高校の「推薦試験」を受ける子は、内申書と面接で判断されます。
内申書に書けるような得意なことがあるから推薦入試が受けれるってことですよね!
娘が推薦入試を受けた公立高校は、同じ中学から3人の生徒が推薦で受験しました。
娘は面接で聞かれたことは全てしっかり答えることができ、面接官の先生方も笑顔で優しかったと言っていました。
そして3人の中では娘が一番内申が低かったのにも関わらず推薦で合格することができました。
なぜか内申が一番高かった子だけ推薦が不合格になったんだよ~。
その落ちた子は、待合室で近くの席の子とお喋りを楽しんでいたそうで、面接でもうまく話せず失敗したと言っていました。
推薦の場合、待合室の態度や、面接の受け答えが大きな加点要素になることが分かりました!
公立高校の一般入試の面接で不利になる?
部活を途中でやめたことがどうしても気になるのなら「途中でやめた理由」を面接ででしっかり答えられるようにしておけば大丈夫です!
※2023(令和5)年度入試から、ほとんどの高校で面接は廃止されます。
そもそも公立高校の一般入試の面接では、一人一人の内申書のチェックなんてする暇はありません。
一人一人の内申書のチェックまでしていたら、採点がいつまで経っても終りませんから…。
上にも書きましたが、部活をやっていたことより、当日点を1点でも多く取ることを目指すことの方が大事です。
娘は現在、公立高校の3年生なので面接後の先生たちの様子を何度も見ています。
一般入試の面接の次の日は、先生たち全員が面接疲れでぐったりしてるんだよ。
一日に何百人も面接するからねぇ…。
面接も最後の方になると疲れて頭がボーッとしてくるって言ってたよ~。
このように、公立高校の一般入試の面接は先生方もあまり重要視していません。
(相当、面接態度が悪い子がいればチェックされるはずですが…)
繰り返しますが公立高校の一般入試は、内申点と当日点でほぼ決まります!!
もし当日点と内申点が同点の子がいたら、「英語の内申」を優先したり、「数学の点数」を優先したりと、高校によって見るところは違います。
理数系が強い高校なら、理科や数学の点数を優先させて決めることもあるって塾の先生が言ってたよ。
それでも決まらなければ、最終的に内申書の部活やボランティアの実績などを見ることになります。
一般入試において、部活をやっていたかどうかはそのくらい些細なことなのです。
部活をやっているだけで合格できたら、高校の授業について行けなくて本人が困りますからね!
- 中学校の定期テストでしっかり点数を取る
- 提出物はちゃんと期日を守る
- 小テストも満点を取れるように頑張る
- 授業態度に気をつける
繰り返しますが、以上の4点を守っておけば、内申点について何の心配もありません。
娘の部活の顧問の話
娘の部活の顧問の先生の受け持ち教科は「技術」でした。
娘は中学3年生の一年間は「技術」のテストは全て満点を取っていました。
それなのに内申点は最後まで「4」までしかつけてもらえませんでした。
「音楽」「体育」「家庭科」とテストは90点代でも「5」を貰えていたのに、「技術」だけは3回連続100点取っても「4」がつくのはどうしてか?と疑問でした。
娘は部活のキャプテンをやっていたので、顧問の先生と対立することがあったのかな?と心配になり、聞いてみたところ…
顧問の先生のことが苦手だったから、授業態度悪が悪くなっていたかも~!
と元気に言われて納得しました…。
授業態度が悪かったのが5が付かない原因だったのね。
部活顧問の教科の内申が下げられた分、他の副教科の内申は落とさないように頑張るよ!
そうだね!他の教科を頑張れ!!
以上が部活に入ってキャプテンまで務めたのに、顧問の教科の「内申点」だけがなぜか上がらなかった娘の体験談でした!
部活のキャプテンをやれば内申書は上がる?
部活動のキャプテンや生徒会役員をやれば、もちろん内申書に記載されます。
でも、愛知県内の中学校って公立・私立合わせると431校あるんですよ!
単純計算すると県内には431人生徒会長がいるってことなんです。
さらに部活のキャプテン(主将や部長)なら、県内に3000人以上いる計算となります。
娘は公立高校の推薦をもらい、面接を受けましたが生徒は「生徒会長」と「キャプテン」の肩書どちらかは持っていたとのことで、キャプテン経験があることは全然珍しくなかったそうです。
通っている中学でしか通用しない「生徒会長」などの肩書よりも、「英検2級」や「クラブチームでの実績が凄い子(東海大会出場など)」の話の方が先生の反応も良く目立っていたそうです。
バトミントン東海大会1位は凄いね~!と面接官の先生たちが感心していたよ。
部活に入っていないのなら、内申書に書けるような「検定試験」を積極的に受けておくことをお勧めします。
漢字検定や数学検定の資格を持っている子もいたそうです!!
特に英検の資格は準1級など持っていると大学受験でも役に立つので、今からひとつでも上の級を取れるように頑張ってくださいね。
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最後に
泣くほど部活に行くのが嫌ならすぐにやめてしまいましょう!!
本当に泣きながら最後まで部活を続けていた子が娘の友達でいましたが、「中学生活全てが嫌な思い出となった」と卒業式に言ってました。
高校生になった今でも「中学で部活をやっていた時間は無駄だった」と言い続けているそうです。
完全にトラウマになってるよ。
スポーツ推薦で私立高校を狙うようなレベルの子なら、部活で大会実績を上げて内申書に書いてもらうことが必要となりますが…
一般入試で高校に入学することを目指すなら定期テストを頑張って「内申点」をしっかり上げて、受験本番で当日点を取れば大丈夫です!!
部活より、勉強を頑張って内申を上げる方が100倍大事ですよ~!
部活をやらない分、1点でも多く入試で当日点が取れるように勉強を頑張りましょう。