息子は中学時代の模試の偏差値は平均60くらいを取っていましたが、内申が低すぎたので偏差値55の公立高校に進学しました。
実力より1ランク下の高校に進学しました。
「ギリギリ入れる高校に進学するより、1ランク下の高校に入って上位の成績を取り続けて大学の推薦をもらう方がいいのかな?」
このようなことを受験生なら誰しも一度は考えますよね!
受験生の夢を打ち砕くようなことを書いて申し訳ないのですが、1ランク下の高校に入った息子の成績は、ずっと学年ど真ん中で、定期テストでは苦手な物理で赤点を取りました。
- 成績に余裕を持って入ったはずの高校なのに、なぜ成績がイマイチだったのか?
- 高校のランクをいくつ下げれば「楽」に良い成績が取れるのか?
1ランク下の高校に進学した息子とその友達にも話を聞いてみました。
この記事が、志望校決めに悩んでいる受験生の参考になれば幸いです。
※この記事の「模試」の偏差値は、愛知全県模試を参考にしています。
1ランク下の高校ならトップを狙える?
1ランク下の高校に進学した息子だったので、テストでは常に良い成績を取れるかな?と期待していました。
入学して一番最初の実力テストでは…
入学した次の日に行われた実力テストでは、英語が満点を取れたのでクラスで1位を取ることができました。
ただ、この実力テストは「中学時代の実力を調べるテスト」だったので、高校に入学したばかりの息子が良い成績を取れたのは当たり前でした。
中間テストから成績は下がり始めました
高校一年生の1学期の定期テストでは、学年20位以内に入っていた息子でしたが、2学期、3学期と成績はじわじわと下がり続けました。
そして三年生に入った頃には、頑張っても真ん中の成績を維持するのが精一杯になりました。
高校二年生のの3学期から危機感を持って勉強をがんばり始めましたが、それでもクラスで真ん中くらいの成績を維持するのが精一杯でした。
成績が下がり続けた理由は、周りに流されて勉強をしなかったからでした。
入学する前は心を入れ替えて勉強を頑張るって思っていたけど、周りの勉強しない雰囲気に流されたよ…。
どのくらい下の高校なら「楽」にトップを取れるのか?
息子の通っていた高校の偏差値は55でしたが、偏差値65の高校に落ちて入学した友達は、三年間通して一桁の順位を取っていました。
偏差値10くらい下の高校に入れば楽にトップの成績を維持できるのかな?
数人の生徒がトップ争いをしていたから、「楽」にトップの成績を維持できていた訳ではないと思うよ。
上位の成績を取っていたメンバーは、早朝から学校で勉強していて塾にも通っていました。
ワンランク下の高校に入る前に確認しておくこと
進学先の大学について
娘が通っていた高校は、偏差値60で進学率100%です。
息子が通っている高校は、偏差値55で進学率100%です。
どちらも大学、専門学校への進学率は100%なのですが、国公立大学の進学者数は娘の高校が倍近くいますし、上位の大学への進学者数も同じで娘の高校の方が断トツに多いです。
少しでも上の大学を目指したかったら、高校のランクはあまり下げない方がいいと思うよ。
授業の進み具合
娘と息子が購入した教科書はほぼ同じで、ホームページに書かれているシラバスの内容も同じでした。
偏差値5違うくらいなら授業の内容にさほど違いはないんだな…と最初は思っていました。
使っている教科書は同じでしたが「授業の進度」は全く違っていました。
※娘の高校を「1倍」とした、授業のおおよその感覚スピードです。
偏差値70の友達が通っていた超進学校は 授業の進度が「2倍以上」
偏差値65の友達が通っていた進学校では 授業の進度が「1.5倍」
偏差値55の息子が通っている高校では 授業の進度が「0.8倍」
偏差値50の息子の友達が通う高校では 授業の進度が「0.5倍」
息子は高校一年が終わる頃には、娘から「まだそんなところを習っているの?」と指摘されるくらいに授業の進み具合は違っていました。
最初に購入した教科書こそ同じでしたが、高校から指定されて後から買い足した参考書の数は圧倒的に娘の方が多くありました。
偏差値70の高校に通う友達は、授業の進度も速かったけど使っている教科書もかなり難しいから、実際は5倍くらいのスピードに感じるんじゃないかな。
ワンランク下の高校に進学するメリット
高校の偏差値によって「授業の進度」が違うと書きましたが、授業のスピードが速ければいいって訳ではありません。
授業の進度が速すぎてついて行けなくなる生徒もいるからね。
息子の高校では授業スピードが遅いことで、定期テストの勉強も無理なくこなすことができ、高い評定を維持できる生徒もいました。
高い評定を維持して「大学の推薦」を取りたかったらワンランク下の高校で定期テストの勉強を頑張った方がいいのかも。
成績相応の高校に進学した娘
娘は成績ギリギリで入れる高校に進学しました。
娘と息子の高校は、偏差値が「5」違うのですが、上位1割の生徒の模試の偏差値と大学の進学先は同じです。
塾の先生も上位層の偏差値は変わらないって言ってたよ。
ではワンランク下の高校にはいって上位の成績を取ればいいんじゃない?と思っていたのですが、息子が高校に入って気づいたのは、大多数を占める「中間層」の生徒の勉強のやる気の違いでした。
偏差値が5違うだけで中間層の生徒の勉強のやる気がこんなに違うんだ…と驚きました。
偏差値によって「勉強を頑張る生徒」の割合は変わります。
息子の通っていた高校では中間層に「勉強のやる気のない生徒」が多く、息子はそちらに完全に流された結果、真ん中の成績を取るのが精一杯のままでした。
「高校に入学したら周りの友達と切磋琢磨して大学受験に向けて勉強を頑張りたい」
「入学後、成績が下位だったとしても必死で勉強を頑張れる」
もしこのように考えているのなら、ギリギリ入れるレベルの高校を志望校に選ぶことをお勧めします。
最後に
娘の友達は偏差値が10ほど下の高校に入り、学年1位の成績を取り続けた結果、高校に1つだけあった日本のトップ私大の推薦をもらうことができました。
この話を聞くと「偏差値10下げた高校に入れば楽に学年1位を取れるんだ」と思ってしまうのですが…
娘の友達は高校に入学してから三年間ずっと勉強を頑張り続けていました。
ひとりで図書館の自習室で勉強している姿を何度も見かけたよ。
成績が良い子はみんな努力をしているんだよね。
さて、ワンランク下の高校に入った息子ですが「この高校に入って良かった」と言って卒業しました。
沢山の友達に恵まれたことも理由のひとつなのですが、
「昨日提出したことにしてやる」と内緒で提出物を受け取ってくれた先生や、「日曜はいつもこの図書館にいるからな」と声をかけてくれた先生、たくさんの勉強を助けてくれた先生の存在が大きかったそうです。
ワンランク上の高校、成績相応の高校、1ランク下の高校
結局のところ、どの高校を選ぶのかに正解はありません。
自分の性格、そして目指す進路を考えた上で高校を選んでくださいね。
結局残っていくのは「本物」だけです
「受験」という厳しい世界で頑張っている子どもたちのために、自宅にも勉強環境を整えてあげようとスタディサプリを始めました。
娘と息子は中学1年生から高校3年生までの6年間お世話になりました。
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