大学1年生の娘と高校1年生の息子がいます。
愛知県は高校、大学ともに非常に国公立志向が強い県です。
娘が通っていた高校でも、県内の私立大学に進学するくらいなら地方の国公立大学に行くことを強く勧められ、私立大学の入試対策の指導は二の次となっていました。

国公立大学を一般受験することを前提とした授業が高校1年生の頃から進められていたよ。
指定校推薦の話は先生から出されることはなく、「指定校推薦の大学リスト」は高校3年生の夏休み前に、1日だけ掲示板に張り出されたそうですが、夕方帰る時間には既に外されていたそうです。

校内の携帯の使用は禁止だったので、たまたま休んで見損ねた生徒はどうしたんだろうと思いました…。
娘の通っていた高校では全校集会で先生方が「地方国公立大学の素晴らしさ」を熱弁することが多々ありました。
教師の上手なトークに徐々に洗脳されて行った娘は、今まで一度も聞いたことがない「地方国公立大学」の名前を出して、どうしてもその大学に行きたいと言い出したのには困りました。

娘の学びたい学部は県内にも沢山あるので、いくら国公立大学でも地方に行く意味が分かりませんでした。
「国公立大学に進学するのが1番良い進路」だと考えていた先生方は、指定校推薦を使うことをとても嫌がりました。

指定校推薦を廃止して欲しいってずっと言ってたよ~。
- なぜそこまで徹底して指定校推薦を使わせようとしなかったのか?
- 先生は本心から「指定校推薦を廃止したい」と思っていたのか?
娘が大学生になった今になって分かったことがいくつかあるのでまとめます。
※2020年から指定校推薦は「学校推薦型選抜」に名前が変更となりましたが、こちらの記事では分かりやすくするために指定校推薦(推薦)と書いています。
指定校推薦を使わせたくなかったのはどうしてか?
娘の通っていた高校の先生方が指定校推薦を使わせようとしなかった一番の理由は、

国公立大学の進学実績を上げたかったからです!!

進学実績が上がれば高校の人気も上がるからね!!
もちろん、生徒の行きたい大学を一番に考えてくれる先生もいましたが、残念ながらほとんどの先生が、生徒の進路より国公立大学の進学実績を優先させて考えていました。
娘の場合、東海三県にある国立大学を最初から志望していたので、「国公立大学至上主義である校風」を理解した上で入学していました。
それもあって、多少行き過ぎた国公立大学寄りの進路指導をされたとしても、受け流すことができました。
ただ、最初から私立大学を希望している友達は、集会で先生方が国立大学の話を始めると、とても居心地が悪そうにしていたそうです。

私立大学を志望するのは負け組だと言う内容の話が多かったそうです。
私立大学出身の担任の先生の話
娘の担任の先生は、たまたま私立大学出身の方ばかりでした。
なので、無理に国公立大学を勧めて来ることもなく、娘の行きたい大学についてとても理解を示してくれました。
三者懇談では私立大学の良さも娘に教えてくれました。

私立大学のキラキラしたキャンパスに見学に行くと入りたくなっちゃうんだよ!って話を担任の先生から聞いてオープンキャンパスに行ってみたらその通りだったよ。
「指定校推薦を廃止したい」のは本心か
娘の通っていた高校の先生方が、よく「指定校推薦が廃止になればいいのに」と言っていたそうですが、本心だったのかな?と気になりました。
なぜなら、私立大学の指定校推薦さえ決まれば受け持ちの生徒の進学先は決まったも同然なので、先生としても「楽」だからです。
実は娘の通っていた高校では、大多数の生徒が自ら「国公立大学」を志望していました。
先生方は勉強を頑張る生徒のために、お昼ご飯も放課後も質問に答えてくれたりと、ほとんど休む暇なく生徒に勉強を教えてくれていました。
私立大学定員厳格化が始まったことで、一般入試で滑り止めにするべき私立大学はどこも狭き門となっていて、滑り止まらない生徒も多くいました。

ものすごく成績が良かった子が、えっ?って驚く大学に進学することもあったよ。
一生懸命勉強を頑張って一般入試を受けた生徒が落とされて、さほど勉強に苦労せず指定校推薦をもらった生徒が入学する。
大学受験はそんな側面も存在します。
日々、勉強を頑張っている生徒のために、「受験は平等で合って欲しい」と高校の先生方が言っていたと卒業後に娘から教えてもらいました。
何だかんだ言いながらも、自分が働いていて毎日勉強を教えている生徒は可愛かったので、受験勉強の頑張りを少しでも実らせてあげたかったんだろうな、と思いました。
指定校推薦はなぜ存在するのか
娘の高校の先生たちから廃止になればいいのに、とまで言われていた「指定校推薦」ですが、そもそも何のために存在するのでしょうか?

大学生になった娘と真剣に考えてみました!!
指定校推薦は定期テストを頑張った生徒へのご褒美?
「指定校推薦をもらえるのは、3年間定期テストを頑張って来たご褒美」だと聞いたことがあります。

なんで大学が高校と契約してまで「定期テストを頑張った生徒」にご褒美あげる必要があるの?

定期テストの勉強を頑張るのは学生なら当たり前だよね。
一般入試を受ける子も3年間定期テストの勉強を頑張っているので「ご褒美」はありませんよね。
優秀な生徒を早めに確保したいから?
指定校推薦で優秀な生徒を早めに確保したいから、と言う話も聞いたことがあります。
留年率が日本一高い大学と言われている、東京理科大学が理科大が推薦入試組と一般入試組のテストの平均点を公表したことがあります。
数学(応用分野)での平均得点率が、推薦入試の場合25~30%程度低くなっていました。
英語・物理・化学と 推薦入試<<一般入試≦センター入試 と言う結果でした。
入学直後の基礎学力テストでこんなに違いが出るのか…と驚きました。
ただ、東京理科大学は出来ない学生はしっかり留年させる大学なので、それなりに勉強する意思を持って入学している学生さんばかりです。
大学に入学後の成績は自分の努力次第です。

推薦入学者が少ない理科大だからこそこういうテスト出来たんだよね!!

推薦・AO・一般・共通利用、全部行っている全ての中堅私立大学でも検証して欲しいね。
「優秀な生徒を早めに確保したいから」も違うよね、と言う結論となりました。
指定校推薦が存在する一番の理由
生徒を早めに確保したいからと言う理由は私立ならもちろんあるはずですが…
「偏差値操作を行いたいから」実はこれが一番の理由だと思います。
娘の通っている大学には指定校推薦の子ばかりいる学部があります。

8割くらいの生徒が指定校推薦だって友達から聞いてびっくりしたよ~!!
それなのに、大学の数ある学部の中で偏差値がとても高いのが不思議でした。
調べて見たところ私立大学の差値は大学を一般受験した学生だけの偏差値なので推薦で入学した学生の偏差値は入っていないことが分かりました。

一般入試を受けた約2割の生徒の偏差値を載せているんだね。

狭き門を突破した子たちの偏差値だから高くて当たり前だよ…。
その指定校推薦の子ばかりの学部は、娘の高校でもとても人気のある学部なので、高校時代の友達5人が一般入試を受けて不合格となっていました。
それなのに、娘の高校より偏差値が20低い高校から指定校推薦で入っている子がいるのは納得いかない…と怒っていました。

努力しても合格出来なかった友達があんなに沢山いたのにね…。
娘の通っている学部は、推薦と一般の割合が4:6くらいとのことで、一般の割合の方が多く、その為か偏差値も全体の中では低めに出ています。
指定校推薦が少ない学部ほど実は偏差値が低いのかもしれません。
指定校推薦は廃止するべきか?
廃止する必要はないのですが、改正して欲しいです。

偏差値65以上の高校だけが指定校推薦を使えるとかにすればいいのにね。

それなら納得!!
最後に
高校1年生の息子は「行きたい大学・学部の推薦があれば貰いたい」と言っています。
先日、高校から「去年の指定校推薦リスト」が配布されたので一緒に探してみたところ、残念ながら行きたい学部の推薦は載っていませんでした。
「一般受験するしかないのか~」と息子は残念そうに言ってました。

一般入試を視野に入れてしっかり勉強しときなよ!!
息子は理系の学部を志望しているので、学力も足りていない状態で推薦を貰うと大変なことになります…。(理科大学だったら間違いなく1年目から即留年です…)
息子の通っている高校では、半分近くの生徒が指定校推薦で進学しますが、推薦の制度自体が無くなったら1年生から必死で勉強する子が増えるはずです。
勉強を頑張って欲しい母としては、やはり推薦の制度の改正を望んでしまいます。

大学進学を諦めて専門学校に進学する子が増えそうだけどね。
大学受験がどこも「一般入試」一発勝負となったら、大学偏差値ランキングはどのくらい変動するんだろう?と考えました。

意外な大学がトップに躍り出るかもしれませんね!!
娘はスタディサプリだけで大学受験に挑みました!
私はこのブログの記事内で紹介する教材は、本当に成績アップを望めるものだけにすると決めています。

なぜなら娘が必死に大学受験の勉強をしている姿を見て来たからです。
予備校の費用・月2回の模試代・そして受験費用、高校3年生になると100万を超える学費がかかります。うちの近所にある大手予備校も80~120万かかるのが当たり前だと言われました。
当時高校2年生だった娘から「スタディサプリの合格特訓コースで大学受験の勉強がしたい」と言い出したときは「専属コーチがついてくれるとは言え、動画授業だけで勉強できるのかな?」と心配しましたが、結論から言えば、県内トップ4の私立大学のうち2校を一般入試・共通テスト利用入試で合格することができました。
国立大学も倍率が10倍以上になったことで残念ながら不合格となりましたが、去年の合格点は軽く超えてたと担任の先生から言われました。
娘の受験結果から考えて、スタディサプリは自分から学習する習慣があるお子さんにとって「もっともコストパフォーマンスが高い教材」であることは間違いありません。
娘は専属のコーチに、模試の効率的な直し方を教えてもらったり、志望校の相談にも乗ってもらっていたそうです。

共通テストの点数を報告したら、必死になって私の行きたい学科のある大学について調べてくれたんだよ。
娘の勉強と進路のために親身になってくれたことを今でも感謝しています。
娘の受験時には2~3月は申し込みが殺到したため募集停止となっていたので、秋くらいの季節から余裕を持って始めることをお勧めします。(息子も先日申し込みました!)