タイトルにした「公立高校を合格辞退することはできるのか?」ですが、

結論から先に書きますと、受験生は合格辞退する権利を持っています。
こんなことを書くと中学の先生方から嫌がられそうなんですけどね。
ところで受験生が「合格辞退する権利」を持っていても、娘と息子が通っていた公立中学では「合格辞退」することがないよう、徹底的な進路指導が行われていました。

公立高校に合格したら絶対に通わないと駄目だと思ってたよ。

公立高校の志願変更も極力やらないように指導されてたよ。
このように公立高校の「合格辞退」はうちの子たちは「やったら駄目なこと」だと認識していました。
この記事では、中学校の先生方が公立高校の合格辞退することをなぜ嫌がるのか等について詳しくまとめます。
公立高校を合格辞退することはできるのか?
最初にも書きましたが、受験生は公立高校を合格辞退する権利を持っています。
令和7年度愛知県公立高等学校入学者選抜実施要項の29ページに「第8 合格辞退」のやり方について書かれています。
合格を辞退する者は、次の日時までに、Web出願システムによって届け出る。
令和7年3月12日(水)11時
合格辞退するなら早急に決めなければなりません。

公立高校の一般入試を受けたあとに、合格している私立高校に進学したくなった場合は、早急にWebの出願システムに入力しなければなりません。
ほとんどの私立高校では入学金の納入期限は合格発表の次の日までとなっているので、早く辞退しないと仮押さえしていた私立高校の入学資格をも失うことになってしまいます。
まずは中学の担任の先生に相談して了解が得られたらWebシステムに入力する流れとなると思います。
毎年の合格辞退者数は?
令和7年度の公立高校の合格辞退者は、32名でした。
毎年大体30~40人ほどの辞退者がいると聞いています。

そんなに沢山いるの?

公立高校の第二志望より私立高校の第一志望に行きたくなる生徒もいるのかもしれないね。
合格辞退するとどうなる?
受験生は合格辞退する権利を持っていますが、いざ辞退することが決まると大勢の人に迷惑をかけることになります。
一人辞退することで、その高校は2次募集をかけることになる
2次募集をかけるためには、再度募集、試験、採点、合格発表をすることになります。
愛知県の公立高校には補欠合格というシステムもあるので、高校によっては辞退者が出たら急いで補欠の生徒に連絡することになります。
私立高校に入学金を支払ったあと、公立高校の補欠合格の連絡が来た例もありました。

私立高校に行く気満々になっているところに連絡が入ったら困っちゃうよね…。
補欠合格についての記事はこちらです。
合格した人のために不合格になった人がいる

経済的に苦しい家庭の子がたった1点差で不合格となり私立に行く羽目になっているかもしれません。
合格辞退者が出たからと言って、選抜作業は一からやり直すことができません。
ところで、なぜ高校の定員が減ってはいけないのかについては以下の通りです。
従って、入学定員はきっちり取らなければなりません。
それを崩さないように、高校はもちろん、中学でも非常に神経質になります。
以前は、合格辞退するために校長先生や担任の先生が高校まで謝りに行ったり、校長先生が県教育委員会からの指導を受けることになると聞きました。
※今はWeb出願システムに変わったので、そこまで厳しくないのかもしれません。
「私立に行きたくなった」「嫌いな子が合格したから行きたくない」などの自己都合的な理由で合格辞退を考えるのでしたら、中学側で「駄目だ」と言われてしまう可能性が高いです。

あまりにも自分勝手な理由だと、出願に必要な書類の準備をしてもらえないかも…。
合格辞退が許される理由

塾の先生から過去に、公立高校の入試が終わったあとに家族で海外に転勤が決まったから合格辞退した生徒がいたって話を聞いたよ。

急な転勤で他県や海外に行くことになって合格辞退するのは仕方がないよね。
家庭に不幸があったりと経済的な理由で合格辞退する生徒もいるとのことです。
この場合も合格辞退は仕方がないのですが、保護者に負担をかけずに進学したい生徒のために「高等学校等就学支援金制度」や「入学料及び授業料の減免制度」「奨学給付金制度」「奨学金(貸付)制度」などがあります。
⇒ 保護者に負担をかけずに高校進学をめざすあなたを応援します」(令和7年度版リーフレット)
まずはリーフレットを読んで、中学校の先生に相談してみてくださいね。
合格辞退が自由にできるようになったら?
公立の合格辞退が自由になれば、高校入試が大混乱になります。

なぜなら愛知県の私立高校には併願入試制度があるので、入学手続き、入学金支払いを公立の合格発表まで待ってもらえるため、力試しのために公立高校の受験をする生徒が増えるからです。
塾の公立トップ合格実績競争のため、入学する気がなくても受験させられる生徒も出てくるかもしれません。
有名私立などに合格している人が、力試しとか箔をつけたいだけのために公立高校のトップ校を受験するかもしれません。
これらの「入学する気のない合格者」が公立の合格発表で一斉に辞退すると、春休み中に公立入試のやり直し(大規模な二次募集)が行われることになります。

やり直したところでまた辞退者が出るかもしれないよね。

いつまでたっても高校入試が終わらなくなるねぇ。

辞退者が出る度に県税が使われるのは嫌だなぁ。
入学辞退と受験辞退の違い
入学辞退とは?
入学辞退は合格辞退と同じです。
高校の入学が決まってから辞退すると言うことです。
受験辞退とは?
公立高校の願書を出した後に受験することを辞退することを「受験辞退」と言います。
受験日より前に中学校に申し出て,手続きをしてもらうことになります。
具体的には「受験辞退届」を高校に提出します。

2校中1校だけ受験辞退することも可能です。
もしうちの子が願書を出したあとに「受験辞退したい」と言い出したなら、入試でわざと不合格になる点数を取りなさいと伝えます。
筆記試験を白紙で出せば不合格になるので、わざわざ先生方にお願いして手続きしてもらう必要はなくなります。
推薦入試の合格辞退はできるのか?
公立高校の推薦をもらえる生徒はとても少ないです。
校内の選考会を通過して、校長の推薦が出て初めて推薦入試を受ける資格を得ることができます。

推薦できる人数も予め決められているので、選考会で落とされている生徒もいるはずです。
もし、推薦合格したあとに「合格辞退」をするのなら、保護者と本人がしっかりと中学側に謝罪する必要があります。
そして推薦入試の「合格辞退届」を作成してもらい提出しなければなりません。

学校と学校の信頼関係で校長が生徒を推薦しているから一般選抜の合格辞退より大事になるよ。
第一志望校の合格を蹴って第二志望の高校に入学できる?
愛知県では公立高校を2校受験することができるのですが、「2校合格」できないシステムとなっています。

なので、第一志望校の合格辞退をして、第二志望の高校に行くことはできません。
愛知県では第一志望の高校に合格した場合,第二志望の高校は「第一志望の学校に合格のため,第二志望校の合格者候補から除外」されます。

合格発表のWeb掲示板にも「本校に合格」か 「相手校に合格」としか表記されないよ。
愛知の公立高校の合格パターンは以下の3つです。
- 第1志望のみ合格(第2志望への進学不可)
- 第1志望落ち、第2志望のみ合格
- 第1志望・第2志望とも不合格
合格辞退すると後輩に迷惑がかかる?
合格辞退した本人ではなく、同じ中学に通っている後輩に対して推薦の話が来なくなったりと迷惑がかかると聞いたことがありますが…
個人的にそんなことにはならないと思っています。
なぜなら、合格辞退に関わる人(中学の校長、担任の先生、高校の校長、教育委員会の担当者)など全てが「教育者」であるので、何の関係もない後輩にしわ寄せが行くことはおかしいからです。

ただ、あまりに大勢の合格辞退者が出た中学では信用がなくなるかもしれませんね。
最後に
娘も息子も受験生となった1年間を通して担任の先生や、校内で行われる進路説明会で何度も「公立高校を受験する生徒は公立高校が第一志望の場合だけにしてください」と説明されました。
志望校決めは、年間を通してかなり慎重な話し合いの上決定したので「公立高校の合格を辞退する」という考えを子どもたちは持っていませんでした。

先生と個人的に話し合う時間もあったからね。
合格というのは「入学する権利」を得るのみで「入学する義務」を課されるものではない。
だから合格辞退をしたければ心置きなくすればいい。
そのような意見もありましたが、受験をしてしまったことで、本来合格するはずだった別の受験生が他の高校に行くことになる、そんな事実があることも覚えておいて欲しいです。

本当に行きたいと思える高校だけを志望校に選ばないとね。