大学2年生の娘と高校2年生の息子がいます。
息子が中学2年生のとき「成績が下がったこと」を理由に、親に部活を辞めさせられたクラスメイトの男の子がいました。
その男の子は毎日練習があって厳しいサッカー部に入っていましたが、部活を辞めさせられたあとは、近所のショッピングモール内にあるゲームセンターに毎日入り浸るようになり…
結局、部活を辞めても成績が上がることはありませんでした。
「成績が下がったら部活を辞めさせるからね」
お子さんとそんな約束をする親御さんは多くいます。

でも、成績が下がったらと言ってすぐに部活を辞めさせるのは正解なのでしょうか?
今回は、娘と息子の同級生で、部活を辞めたことで成績が上がった子・下がった子の話をまとめます。
お子さんの部活を継続させるか悩んでいる保護者の方の参考になれば幸いです。
成績が下がったら部活を辞めさせるべきなのか
「成績が下がったら部活を辞めさせるべきなのか」ですが、入っている部活・お子さんが置かれている状況など違うので、親子で話し合った上で辞めるのか・続けるのかを決めるしかありません。
親が、部活を辞めさせることに決めたとしても、一番やってはならないのが「本人の了解を得ずに先生に連絡をして退部させる」ことです。
最初に書いた元サッカー部の友達は、親に勝手に部活を辞めさせられたことで勉強のやる気を完全に失い、中学3年生の2学期から不登校になりました。
お子さんにとって部活は学校生活の重要な一部です。

部活を辞めるか・続けるかの最後の決断はお子さん本人させてあげてくださいね。
部活を辞めてから成績が落ちた友達
中学1年生~高校3年生の子供を持つ保護者の8割が「子供は部活動と勉強を両立できている」と感じていることが、進学塾・栄光ゼミナールが実施した調査から明らかになった。 引用:Resemam
「部活と勉強で忙しいときの方が計画的に物事をすすめられていた」と言う意見もありました。

この意見は本当に納得です!
「部活を辞めれば物理的な時間が増えるので、勉強をする時間を今までより多く取ることが出来る」
そう考えて子どもに部活を辞めさせる保護者の方は多くいます。
ですが実際のところ、娘と息子の周りで半ば無理矢理「部活を辞めさせられた」友達は、勉強できる時間が増えても成績が上がらなかった子が大多数でした。

部活を辞めて成績が上った友達は1人だけいたけど、もともと部活をやってるときから勉強を頑張っていたよ!
部活を辞めたことで成績が上がった友達
上に書いた「部活を辞めて成績が上がった友達」の話です。
朝練から始まり、平日は全て夕方まで練習、土日は遠征と…かなり忙しかった部活に入っていた友達は体力的に限界となり、最終的に親の判断で部活を辞めました。
部活に疲れて食欲が落ちて痩せてしまい、家にいても笑わなくなったので親が「限界だ」と判断して、お子さんと話し合って決めたそうです。
この友達は、もともと部活で忙しい日でも勉強を頑張っていたので、部活を辞めたことで更に勉強を頑張り、県内トップ3に入る高校に入学しました。

部活を辞めて正解でした!
精神的・体力的な限界は人それぞれ違います。
部活が体力的にきついと相談しても、「最初はきつくて当たり前」「もう少し頑張れ」「最後までやり遂げることに価値がある」等々の応援コメントされているのを見かけますが、
世の中には部活が辛くて不登校になる子もいます。
体力的にきつくて勉強が手につかない状態まで追い込まれているのなら、部活をサッサと辞めて、その分の時間に塾に通った方がよほど将来のためになります。
部活で高校の推薦を狙わない限り、部活<勉強が大事です。

無理せず部活以外で打ち込めることを探しましょう!
娘と息子は、部活の練習がきつくなる大会前になると必ずランショットを飲んでいました。
受験に成功した友達が、ひとつだけ残念に思っていること

部活を辞めたことで受験に成功した友達ですが、ひとつだけ残念なことがあるそうです。
それは、学校を卒業したあとの「部活の部員同士の集まり」に呼ばれなくなったことでした。
(練習は厳しくても、部員同士の仲がとても良い部活でした)
成人式のあとの「部活単位」で行われる同窓会にも参加できず、少しだけ寂しかったそうです。
成績が下がった本当の原因は何なのか?
成績が下がった本当の原因は何なのか、お子さんとしっかり話し合ってください。
部活以外に意外な理由があるかもしれません。

部活と勉強の両立が本当に出来ないのか、それとも別の理由があるのかを確認してくださいね。
娘は中学3年生の1学期に、部活を頑張り過ぎたことが原因で体調を崩し、テスト前に高熱を出して学校を休んでしまい…その結果過去最低内申を取りました。
夏前の模試の志望校合格率も40%と出ていたので、私は「無理せず志望校の偏差値をひとつ下げたら?」と提案しましたが、娘は諦めたくないと言い、部活引退後から猛勉強を始めました。
テレビ・スマホは一切見ることなく、ご飯を食べながら単語帳を読み、お風呂上りにドライヤーを当てながら教科書を読み、家の至る所に覚えたい語句が書かれている付箋がペタペタと貼られている状態になりましたが、
その結果3学期には過去最高内申を取ることができ、志望校に合格することができました。
家中に貼られていた付箋はコチラです。
(正方形が一番使いやすいとのことです)

覚えた付箋はノートに貼って、テスト前に覚えなおしていたんだよ!
娘は中学3年生での夏に内申が下がったので、このようなギリギリの戦いとなりましたが、内申が下がったのが中学2年生なら、やる気次第でいくらでも取り戻すことは可能です!
部活を退部するための手続き
親子で話し合って「部活を辞めよう」と決めても、一体どうやって退部したら良いのか?分かりませんよね。
部活を退部するための手続きは、各学校で異なります。
子どもたちが通っていた中学では退部届の提出が必要でしたが、友達が通ってた別の中学では親が担任の先生に電話1本入れるだけでOKでした。
一般的に必要となる手続きは以下の通りです。
- 担任の先生に部活を辞める旨を伝える(お子さんが学校で伝える)
- 担任の先生から退部届をもらう
- 退部届の書面に、本人・保護者の捺印、退部理由を書いて提出する
- 書面は関係者(担任の先生・顧問・各主任)の確認を経て、最後に校長に確認され受理される

基本的に「退部届」に記入して提出すれば退部となるので、保護者から学校側に連絡する必要はありません。
※部活によっては退部届の受け取りを渋る顧問もいるので、拉致が開かなければ、親から先生に電話で退部を伝える必要はあります。

活動が週に1回しかない部活でも、退部届を受け取ってくれない顧問がいたよ。

部活は去るもの追わずでいいのにね!
最後に
大学生になった娘と一緒に、息子のバレーボールの試合の応援に行った時、突然ボソッと「今の私を作ってくれたのはバレーなんだよ」と言いました。
バレーはもうやり尽くした、と言って大学では別のスポーツを始めた娘でしたが、そんな風に考えていたんだ…と分かり、驚いたのと同時に嬉しくなりました。
中学時代の娘はキャプテンだったこともあり、精神的に背負うものが多く、家に帰った途端に玄関にうずくまって泣き出したこともありました。
練習がとてもハードな部活だったので、家に帰るとクタクタに疲れていて、勉強しながら寝てしまう日もありました。
「バレーをやらせていなければ、もっと上の偏差値の高校に入れたかもしれない」
娘が最低内申を取った日はそんなことを考えました。
それでも娘は部活をやっていて良かったと言っていて、それは娘にとっての「正解」なんだと思います。

勉強のために部活を辞めるか続けるか、自分の正解を探してみてくださいね!