大学2年生の娘と高校2年生の息子がいます。
娘の仲良しの友達は、内申がオール5近くあり、県内トップレベルの高校を狙えるくらい模試の偏差値も高い子でしたが、学校名より学びたいことを優先して志望校を決めました。
模試の偏差値70近くあった友達が、偏差値55の高校を選んだことを娘から聞いたときは、正直「勿体ない!」と思いましたが、本人はとても充実した高校生活を送りました。

高校をトップの成績で卒業したあとは専門学校に進学して、今は難関国家資格の取得に向けて毎日夜遅くまで勉強を頑張っています!
娘の友達の話を聞いたとき、高校のレベルって一体何なんだろう?と考えさせられました。
何故かと言えば、私は娘と息子に1つでも上のレベルの高校に入って欲しいと望み、日ごろからそう伝えていたからです。

少しでも上の高校を目指すようにと伝えてました。
今回のタイトルにした「志望校のレベルを下げてもまったく問題ありません!」ですが、娘も併願校である私立高校はかなりレベルを下げて受験しました。
娘がなぜ私立高校のレベルを下げて受験したのか、なぜ問題がないと言い切れるのかについて下にまとめます。
志望校のレベルを下げようかと悩んでいる受験生の参考になれば幸いです。
志望校のレベルを下げる選択
自分の成績を冷静に分析して、志望校を下げることを決めることが出来るのは素晴らしいことです!
なぜなら、高校は合格しないと何も始まらないからです。
入学したら必死で勉強しなければならないレベルの高校を選ぶのか?
成績相応のレベルの高校に入って上位の成績をキープしながら過ごすのか?

どちらの高校を受験するのかについて、正解はありません。
最終的には親と受験生本人との話し合いになりますが…レベルを下げて受験することに罪悪感を抱く必要は全くありません。
受験とは「無謀な挑戦をすること」ではないので、確実に合格できる高校を選ぶこと、これは戦略のひとつなのです。
私立高校のレベルを下げて受験した理由
娘は最初から自分で公立高校を第一志望、私立高校を第二志望に考えていました。
進路希望調査票にはこのような順番で提出しました。
- 第一志望校 公立○○高校 偏差値60
- 第二志望校 私立△△高校 偏差値50
- 第三志望校 私立◎◎高校 偏差値55
進路希望調査票を出したあと、担任の先生と、進路指導の先生から、もっと上のレベルの私立高校を滑り止めにしてみては?と何度かすすめられたそうです。

同じくらいの成績の子はもっと上のレベルの私立高校を受験するよ、って先生から言われたよ。
娘は先生に、「第一志望の公立高校に落ちたら、この私立△△高校で○○について学びたいんです」とハッキリ伝えたところ、そこからは何も言わずに応援してくれたそうです。
私は娘と一緒に私立△△高校の学校説明会に行って、娘がやりたい勉強ができる高校だということが分かっていたので、第二志望に△△高校を選んだときは反対はしませんでした。

学校説明会に出かけて高校の雰囲気をしっかり把握しておくと安心です。
「高校の雰囲気が分からない」と言うことが志望校選びの際の一番の不安要素となるので、少しでも興味がある高校があったら、時間が許す限り高校説明会に出かけてみてくださいね。
偏差値10低い高校を受験した友達もいました!
息子の高校の友達で地頭がとても良く、テスト勉強をほとんどしなくても学年一桁順位を取っている子がいます。

教科書を1度読めば完全に覚えられるんだって!
中学時代の内申も40以上あったと言っていたので、第一志望校に不合格になってこの高校に来たの?と息子が聞いてみたところ「最初からこの高校しか受けてないよ!」と笑って言われたそうです。
友達曰く、勉強に厳しくない自由な校風の高校に入りたかったからこの高校を選んだ、とのことでした。
その友達のお兄さんもとても賢くて、愛知県ではトップ6に入る進学校に入りましたが、大学に行く気は全くなく、県内トップ大学が模試でA判定が出ていても「興味のある勉強がしたいから」と言って専門学校に進学したそうです。

お兄さんは航空整備士になるのが小さな頃からの夢だったので、毎日楽しそうに勉強しているそうです!
この超優秀な兄弟のお母さんは、子どもたちの進路に一度も口を出したことはないとのことで…
「行きたい学校に行けばいいんだよ」と常に言われて育ったとのことです。
高校の成績についても一度も口出しされたことが無いと言っていましたが、これは口出しする必要がない成績だからですね!

ここまで子どもの進路に理解があるお母さんって珍しいよね!
その友達は遊びに来ると、自分が食べたお菓子のゴミは必ず持ち帰ります。
とても礼儀正しいお子さんです。
本当に学びたいことは何なのか?
娘が通っていた高校のクラスメイトで、入学してすぐに勉強について行けなくなり「楽しい高校だって聞いていたから入学したのに、親と先生に騙された」と言って、1カ月で高校を辞めてしまった子がいました。

ずっと両親と先生の愚痴を言ってたよ。
中学生は親から勧められた高校を受ける子もいます。
本人のやりたい学びがあるところに入学することが、一番の理想なのですが…
大学進学を目指して普通科の進学校を選ぶと、自然と少しでも偏差値が上の高校を選ぶことになります。
娘が大学に入ってから分かったことですが、高校は通過する場所に過ぎません。
長い人生で考えて、学びたい勉強のために「通過する場所」として学ぶに相応しい高校かを考えてみることも大事です。
大学に入ってからやりたいことを探す?
大学も偏差値で決める人が多いのですが、もちろんそれは間違ってはいないのですが「学びたいこと」を完全に無視しないようにしてください。
娘も大学選びは、学部を最初に決めて偏差値の上の大学から順番に志望校に選んでいました。

そこそこ興味のある学部を選んで大学に入学する学生はとても多いのですが、それでも全然OKです!
大学はいろいろなことを学ぶ学びの場です。
4年間かけて自分にとって何が興味があることなのかを、試行錯誤しながら探って行く時間だと思います。
娘はまだ就職について悩んでいる状態なので、「今は様々なことを勉強して、一つがダメでも別の道もあるという状況を作り上げておけばいいんだよ」と伝えています。
最後に
せっかく高校に入学しても、進級できるギリギリまでしか学校に来ない生徒もいますし、不登校になり学校をやめてしまう生徒もいます。
「学校基本調査」(文部科学省)をもとに卒業率を計算すると、2016年4月入学、2019年3月卒業の学年における全日制高校の卒業率は、約95.3%となります。ほとんどの人が3年間で全日制高校を卒業しているといえるでしょう 引用:明聖高等学校 通信高校生ブログ
逆を言えば、4.7%の生徒が高校を「卒業」していないんですよね…。
実際、娘が通っていた高校でも、毎年1~2人の生徒が学校をやめていました。
息子の通っている高校でも「高校をやめたい」と言っている生徒がいるとのことで、毎日のように先生やカウンセラーの方と話し合っているそうです。
今回は高校のレベルを下げることに関して書きましたが、「レベルとか関係なく3年間しっかり通える高校を選んで欲しい」というのが本音です。

確実に3年間通える高校を選びましょう!
レベルを下げて入った高校でも驚くほど賢い子がいることもあるので、油断は禁物です。
志望校を決めたなら、是非「入学式で答辞を読むぞ!」の勢いを持って受験勉強をがんばってください。