大学2年生の娘と高校2年生の息子がいます。
「大学生のネットワークビジネス」に関しての記事は、実は以前一度アップしたことがあったのですが、大学生活を楽しみにしている学生さんに対して恐怖心を与えてしまっては困るな…と思い消してしまいました。
ところが先日このツィートを見て、やはりブログに載せておくべきだなと思い改めて書き直すことに決めました。↓
アムウェイに取引停止命令 6カ月、消費者庁が処分 社名や目的告げずに勧誘 https://t.co/qfEJCTOiT6
停止処分の対象となったのは、会員らによる勧誘行為や申し込みの受け付け、契約の締結など。また、再発防止策やコンプライアンス体制を構築し、周知徹底するよう指示も出した。
— 産経ニュース (@Sankei_news) October 14, 2022
アムウェイを巡っては、3年間で953件の相談が寄せられ、半数近くが20代だったということです。

娘は今年20歳になり、大学入学後、行動範囲が広がったことで交友関係も広がっています。
どんなに気を付けていても、思わぬところから勧誘を受けてしまうのが「ネットワークビジネス」の怖さです。
実際、友達のお子さん(大学生)が勧誘されたという話を今までに5件聞きました。
この5人の大学生の勧誘された話しを詳しく聞いていたところ、意外な共通点があったのでまとめます。
※読んでいて不快に感じる方もいるかもしれませんが、うちの息子も間違いなく「騙される側」です。注意喚起のために記事にしました。
対処法も下にまとめましたので、勧誘を受けて困っている学生さんの参考になれば幸いです。
ネットワークビジネスの勧誘を受けた大学生の共通点
ネットワークビジネスの勧誘を受けた5人の学生さんの共通点は「偏差値の低い大学出身」でした。
Fラン大学についての記事をまとめたことがあるのですが、全員がこの記事に書いてある大学出身なことに驚きました。
娘の友達は「成績優秀者」としてFラン大学に入り、学費も半額免除になり、今は国家資格の取得を目指して日々勉強を頑張っています。

1週間に27コマも講義を入れて勉強を頑張ってるんだって!

土曜日も授業があるって言ってたね!
そんな友達の姿を見ているので、Fラン大学だからと偏見を持つ気持ちは一切無いのですが…、ある記事によるとヒマで物事の理解力が低く、単純な思考である学生ほど簡単に騙されやすいとのことで、私の周りの「騙された5人の学生」の性格を客観的に見ると、納得せざるを得ませんでした。
うちの息子も良く言えば「素直」悪く言えば「単純な思考」であまり人を疑いません。
スマホをいじるのは大好きなのに、検索して調べることをなぜしないのか?と思うことが多々あります。
なので高校生のうちに…と「マルチレベルマーケティング」について、以下の説明をしておきました。
新規加盟者・購入者を勧誘することで勧誘者に利益がもたらされるという仕組みにより、加盟者が新たな加盟者を勧誘、その連鎖によって組織や販路の規模を拡大していくというビジネスモデル。
マルチレベルマーケティングでは、加盟者は商品の販売員として活動する。売買契約が得られれば利潤が得られる。同時に、販売員として活動する加盟者を新規に勧誘することでも利潤が配当される仕組みが用意されている。
マルチレベルマーケティング自体は違法ではない。が、法的に禁じられているネズミ講の商法にきわめて近く、特定商取引法において大幅に規制されている。引用:Weblio辞典
どんなジャンルのネットワークビジネスなのか
5人の学生さんが勧誘を受けたネットワークビジネスは、全て違うジャンルのものでした。
アムウェイのような知名度の高い会社ではなく、全てマイナーな会社で全く聞いたことがなく、世の中には沢山のネットワークビジネスがあるんだな…と改めて思いました。
どのようなジャンルだったのか、順番にご紹介します。
(私が試した商品は全て学生さんのお母さんから譲ってもらったものです)
化粧品(肌を傷めずに洗い上げる洗顔料)
「スクラブ洗顔料」のスクラブの質が市販の商品と全然違うとのこと。
(市販のスクラブは尖っているけど、この会社の商品のスクラブは丸いと説明されました)
一番安いセットで1万8千円でした。

私は洗顔に1万8千円も出せないなぁ…。
補正下着
全身セット売りなのでそれはもう高いです。(30万円~)
昔誘われたことがありますが、私は市販のガードルでさえ苦しくて付けたくない人間なので断りました。

補正下着を常につけていると筋力が低下すると聞きました。身体のラインが気になるなら、先ずは筋トレから始めましょう!
健康食品(珍しい南国の果物でできたジュース)
果物名を出すとバレてしまうので控えます。(ブルーベリー似の果実でした)
赤ちゃんの離乳食のようにドロッとした液体がパウチされていて、1本もらって飲んだのですが生ぬるいドロドロとした液体で美味しくなく、うまく飲み込めませんでした。

続けて飲むことで身体の調子が良くなるそうです。
天然水(工場見学もあり)
天然水を特別な方法でろ過していて、飲み続けることで体調が良くなるとのことでした。
1本もらって飲みましたが、普通に美味しい「水」でした。

販売員になると工場見学に連れて行ってもらえるそうです。
ダイヤのネックレス(最初に自分も購入する必要あり)
100万円近くするダイヤのネックレスを購入して、その商品の良さを他の人に伝えてビジネスするとのことで、「100万円でもお得なネックレスなんだよ!」と言われました。
講演会もよくあるそうです。

確かにダイヤの素敵なネックレスですが、学生が貴金属を100万も出してローンを組んでまで買う必要があるのか…?と疑問でした。
有名国立大学に進学したお子さんも勧誘されていました
20年以上昔の話になりますが、当時の職場の同僚の息子さんで、大学在学中にネットワークビジネスにはまり、稼げるようになったからと、せっかく必死で勉強して入った大学を辞めてしまった方がいました。
母子家庭で相当な苦労をして有名大学に進学させたと言っていた同僚は酷く落ち込んでいました。

勉強ばかりさせ過ぎて世間知らずに育ててしまった…と言って泣いてました。
その後、私は会社を辞めてしまったので同僚の息子さんがどうなったのかは分かりませんが、お母さんを泣かせるようなビジネスはして欲しくなかったですね…。
今、大学生の娘を育てていてふと思い出しました。
しつこく勧誘された場合の対処法
本社に通報する(商品を買う前)
勧誘がしつこい場合は本社に通報することで、手っ取り早く勧誘をやめさせられる可能性があります。
どれだけ仲の良い友達でも、しつこく勧誘してくる人に対して容赦する必要はありません。
(私はしつこい勧誘を受けたことで、過去に数人の友達と縁を切っています)
クーリングオフをする(商品を買ってしまった場合)
商品を購入してしまった場合はクーリングオフしてください。
書面を受け取ってから8日間がクーリングオフ期間です。
解約に関しては引用元の国民生活センターのウェブページでご確認ください。↓
クーリング・オフは、いったん契約の申し込みや契約の締結をした場合でも、契約を再考できるようにし、一定の期間であれば無条件で契約の申し込みを撤回したり、契約を解除したりできる制度です。引用:国民生活センター
消費者ホットライン(全国統一番号)188(局番なし)
(消費者ホットライン 平日バックアップ相談)
03-3446-1623

購入した商品に対して疑問に感じたら、1日でも早く相談してくださいね!!
大学内で勧誘された場合
大学内で勧誘された場合、すぐに学生支援課に行って相談してください。
愛知教育大学の公式ウェブページに主な手口などとても詳しく書かれていました。
愛知県内の公的機関の相談窓口もまとめてあったので、何かのときのため、一通り目を通しておくことをお勧めします。

消費者ホットライン以外の県内の相談窓口が載っています!
お店で勧誘された場合
ファミリーレストランなど、ネットワークビジネスをやってるな…と一目見て分かることがあります。

大抵が奥の席で、2~3人に囲まれてビジネスの話をされているので直ぐに分かります。
仲の良い(もしくは昔の同級生)に誘われてファミレスに出かけたら、突然「会わせたい人がいる」と言われ、その人が来てネットワークビジネスの話が始まる…と言うのはよくある手口です。
娘と息子には、そのような危機になったら直ぐに私に電話して場所を伝えるように伝えています。
「バイトの時間だから」「親の具合が悪くて」と言い訳をつくってその場から逃げること。
どうにも逃げれなかったら、トイレに行くフリをして店員さんにヘルプを出すこと。
話し合いはできない相手だから、とにかく逃げること!
子どもたちにはそう伝えてあるのですが、最近のネットワークビジネスはSNSを使われているとのことで、Zoomなどを利用したオンラインセミナーでの勧誘も増えているそうです。
自分の部屋で取引が行われていたら、こちらは介入できません…。

何にしても怪しい商品を買ってしまったら、クーリングオフが出来るか電話して確認ですね。
宗教の勧誘もありました
友人のお子さん(高校生)が飲食店のバイト先の先輩に誘われて、宗教の集まりに行ってしまったと聞いて驚きました。(早朝のお祈り会に参加していたそうです)

高校生でも宗教に誘われるんだ…。
その誘って来たバイト先の先輩は、県内ではとても偏差値の高い大学の学生でした。
- 住所の登録をしてしまったこと
- 宗教絡みの本を1冊買ってしまったこと(2000円くらい)
主教絡みの本の代金は諦めるとして、問題は住所の登録をしてしまったことでした。
しつこく家まで勧誘に来られたそうですが、賃貸だったため引っ越しして事なきを得ていました。
※引っ越しする前、警察に相談に行ったそうですが、本人は強制されて宗教の集まりに行っていたわけではなかったので、「民事不介入」とされたとのことです。
いざとなったら警察に行くより、お金はかかっても宗教問題専門家の弁護士に相談した方が良いのかもしれません。
最後に
ネットワークビジネスの勧誘を受けたお子さんのお母さんから「大学生になると勧誘の話がよく来るから娘ちゃんも気を付けてね!」と言われていたので、娘が大学に入る前にその旨を伝えていました。

囲まれたりして困ったらその場ですぐに電話してね!と伝えました。
ところが、娘は大学2年生現在、1度もそのような勧誘を受けたことがありません。
たまたま運が良いのか、交友関係が良いのか?
娘の高校時代の友人で、東海三県の国公立大学と愛知県内のトップ4の私立大学に通っている友達(娘もここに入ります)に話を聞いてもらったところ、一人もマルチビジネス系の勧誘はされたことが無いと言っていました。
ただこれは娘の友達に限っての話ですし、上に書いた通り有名大学に進学した学生さんでハマった例もあるので油断は禁物です。

1つの大学に何千人と学生がいるから色んな人がいるよね。
個人的に、若いうちは取り返しがつく失敗はしてもいいと思うのですが、ネットワークビジネスだけはやめて欲しいです。
場合によっては多額の借金が残りますし、やる前から失敗することが分かっていますから!
断れないタイプの学生さんにお勧めな本です。